かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

恐竜が登場する新旧2本の映画。。。

小学生のころ、図書館の利用冊数が全校で一番だか二番だ、ということで褒められたことのない担任から褒められたことがありますが、そのとき借りていたのは、世界文学全集でも、世界偉人全集でもなく、全部「恐竜図鑑」の類でした(笑)。


ほとんどがシダの生茂るジャングルのなかで咆哮する恐竜たちの絵です。密林を闊歩する大小の恐竜たち、あるいは海のなかで、長いからだをうねらせて泳ぐ恐竜たち・・・全部絵が主体で、文章は少しだけですから、それは何冊でも借りられますよね(笑)。


次々に恐竜の絵のある本を探して、古代の世界を想像して、楽しんでいました。


でも、それで恐竜を学問的に研究するとかいう方向に発展しないのが、ぼくの特徴で(笑)、想像の世界で楽しむだけで、勉強らしい勉強はしたことがありません。


H.G.ウエルズ「失われた世界」、ジュール・ヴェルヌ「地底探検」、エドガー・ライス・バロウズ「恐竜の島シリーズ」は愛読しました。


恐竜の生息する島に漂着する・・・なんと幻惑的な想像だろうか、とおもいます。


上記の3つの小説は、全部映画化されました。実際に視覚で恐竜を見れるのだから、映画はやっぱりたのしいですね。恐竜同士の闘いなどは、映画ならではの迫力です。




今回見た恐竜の登場する映画は、1本はヘンリー・レビン監督『地底探検』(1959年)。古典的SF映画です。これはもう何度も見ている作品ですが、時々見たくなって、またレンタルしました。


この作品、デジタル・リマスターのせいか、映像が飛躍的に鮮明でおどろきました。新しく作られた映画のようです。


地球の中心は空洞で、なかに別の世界がある、という仮説を実証するために博士の一行が地球の中心へ冒険するお話です。


途中きらめくような宝石のたくさんある場所があったり、塩の世界があったり、巨大なキノコが繁殖していたり、ふしぎな冒険は続きますが、ついに地球の中心に海を発見、さらに伝説の失われた大陸アトランティスも、地底に沈んでいました。


その地底世界に、恐竜だか怪獣だかわからない巨大な爬虫類が生息していて、探検隊の一行を襲います・・・。


この作品、やっぱりおもしろいです。この映画には歌手のパット・ブーンも出演していて、1曲だけ甘い声で歌を歌います。当時、まだビートルズを知らないぼくは、パット・ブーンを聴いていましたから、この映画はパット・ブーンの映画として記憶にとどめていました。



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ブライアン・トレンチャード=スミス監督『アドベンチャー・オブ・ジ・アース』は2007年の作品。最近のCGがどのように恐竜を生き生き描いているか、それも期待がありました。


スピルバーグが恐竜を登場させるためにDNAから恐竜公園をつくったように、現代映画に恐竜を登場させるためには、その理由づけがむずかしいとおもいます。


ウエルズやヴェルヌの時代には、まだ未知の島が世界のどこにあって、そこには太古の生物が住んでいるかもしれない、という興味にリアリティがありました。でも、現代はそんな島がどこにもない、ことを知っています。


で、この『アドベンチャー・オブ・ジ・アース』は、恐竜登場の理由づけをどうするのかとおもうと、そんなことは無視です(笑)。


島へ一行が流れ着くと、それはどこの島かわかりませんが、原住民とティラノサウルスが2頭いるんです。


どういおうが、いるんだから、仕方がないじゃないか、という強行姿勢で物語がはじまるのだから、いいんです。冒険物語は、こうでなくちゃ。


バローズは、密林の王ターザンをついに地底世界に登場させたりしましたが、その精神が『アドベンチャー・オブ・ジ・アース』に生きていて、問答無用で物語はスタートします。


この手の映画には、最小限の着衣しかつけてない美女が登場するのですが、本作は、そのルールも守っています。


探検隊と原住民の美女との恋、恐竜との格闘・・・という冒険映画は、先行きがわかっていても、やっぱりたのしかったです。