10時50分が初回上映なので、東武練馬のアパートを10時前に出る。小雨が降っていた。仕事から帰って30分くらいしか寝ていないので、あきらかに寝不足だ。
高田馬場駅の構内で立ちそばを食べる。
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上映10分くらい前に早稲田松竹へ着いた。
これまでダルデンヌ兄弟の映画は、『息子のまなざし』と『ある子供』を見ている。どちらも、少年を厳しい目線で描いた、辛口の映画だった。
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ダルデンヌ兄弟監督『イゴールの約束』(1996年 ベルギー/フランス/ルクセンブルク/チュニジア)
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父に盲従していた下層階級の少年が精神的に自立していく姿を、不法移民問題をからめて描いたドラマ。監督はベルギーのドキュメンタリー畑出身のルックとジャン=ピエールのダルデンヌ兄弟で、本作が長編第3作目。主演は新人のジェレミー・レニエ。共演は「八日目」のオリヴィエ・グルメほか。
カンヌ映画祭「ある視点」部門で注目され、パリで小規模公開ながらロングランを記録。
(「gooの解説」から)
寝不足がたたって、前半ウトウトしてしまった。
ひどい父親が登場する。この映画の父親は、善悪の区別を息子に教えない。
不慮の事故で、人が負傷しても、都合が悪ければ、救急車を呼ばず、コンクリートに詰めて隠し、結果殺してしまう。それを息子に手伝わせる。
夫が事故死したことを、彼の妻は知らない。夫が帰るのを、待っている。少年は、夫の死を、彼の妻に知らせようと悩むが、自分が死の隠ぺいにかかわっていることもあって、なかなか告げることができない。
映画は、少年が、父に背き、夫の死を、彼の妻に知らせるまでの、心の葛藤が描かれていく。
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ダルデンヌ兄弟監督『少年と自転車』(2012年 ベルギー/フランス/イタリア)
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第64回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したダルデンヌ兄弟作品。育児放棄された少年が頼る大人を見つけるまで、そして、彼を支える女性が母性を目覚めさせる過程を丁寧に描きだす。
(作品資料より)
『イゴールの約束』よりも、わたしにはよかった。
やっと探しあてた父親から「もう来るな!」と冷たく拒否される少年を、優しく受けとめる、ダルデンヌ監督の作品ではあまり登場しない母性が登場する。サマンサという優しい女性と出会い、少しずつ心を癒していく少年の描写が感動的だった。
それも、ことさらな感動の押しつけはない。淡々と静かに描写を重ねていく作品で、いままで見たダルデンヌ兄弟の作品では、一番好きかもしれない。
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映画館を出て、前回寄った「さかえ通り」の「1時間飲み放題 980円」の「鐡一」へ寄る。
『少年と自転車』のチラシを読みながら、飲む。