
- 作者: 西村賢太
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/02
- メディア: 単行本
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2011年3月11日、東北大震災以降の西村賢太氏の日常が、日記風に綴られている。
特徴としては、よく飲みよく食べる。お酒類は、平均缶ビール1本、宝焼酎1本もしくは1本弱。つまみを食べた後でも、しっかり食事らしい食事をとる。
それから、編集者たちにしばしば立腹し、絶交して、和解する。この日記には、どんなことで怒ったのか、その原因は書かれていない。ただ同行している編集者のなにかが突然不愉快になり、断絶し、その後仲直りをしている、とそのことだけが書かれている。
駄々っ子を相手にしているようで、担当編集者はストレスが溜まりそうだ。
日記のなかに時々「買淫」という二文字が出てくる。風俗へいったことだと推測されるけど、そのあと、いつも大盛りの喜多方ラーメンを食べて帰るのが可笑しい。
それから小説にも登場する鶯谷の「信濃路」へ、芥川賞をとってからもよくいっているのがわかる。この「信濃路」は24時間営業なので、西村賢太氏は電車がなくなったような深夜でも、王子からタクシーを飛ばしてここへ飲みにいっている。