かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

西田征史監督『小野寺の弟・小野寺の姉』を見る(10月26日)


川越駅へ妻にクルマで迎えにきてもらう。そのまま大型スーパー「トップ」へいく。ここで娘家族と待ちあせていたが、早く着いたので白井聡『永続敗戦論』を読む。



戦争の責任をあいまいにしたまま戦後がスタート。敗戦の事実も「終戦」という言葉に置き換えて認めようとしない国。


いまはじめて指摘される理論ではないけれど、その無責任体質が、福島原発の大事故を体験したいまでも何も変わっていない-----そんなことがひとつひとつ事例をあげながら論じられていくので、モヤモヤしていたものがスッキリした気分になる。




娘夫婦がスーパーで買い物をするあいだ、双子(7ヶ月)を預かる。


きょうは双子の機嫌が悪く、妹の方を抱っこしたら、すぐにぐずり出したので、そっちは妻にあずけ、姉の方を抱っこ。こっちも不安そうな顔をしている。


椅子に腰かけて、後ろ向きに抱っこしていると、時々仰向けにのけぞって抱いているひとが誰かを確認するのがおかしい。



娘家族と別れ、妻と、ウニクス南古谷西田征史監督『小野寺の弟・小野寺の姉』を見にいく。原作と味わいは同じ。監督も原作者と同じだから当然かもしれないけど。



両親を早く亡くした姉・弟は、姉が親代わりのように弟を育てていく。姉は、弟のむかしの失恋を心配し、早く新しい恋人ができたらいいと願っているが、弟は過去を引きずっていて、積極的に動くことができない。そして、あまりきれいとはいえない姉の行く末をひそかに案じている。


美人ではないけど生活のことはテキパキとこなす姉と、もっさりした弟の関係がおもしろい。


大きな事件はなく、日常の小さな出来事の積み重ねで物語がすすんでいく。こういう系統の作品は、映画でも小説でも好み。



帰り、家の近くのラーメン屋さんで、中華そばと餃子で、生ビールを飲む。