かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

「過去ときちんと向き合う」(朝日新聞、メルケル首相の講演から)

数週間前に亡くなったワイツゼッカー元独大統領の言葉を借りれば、ヨーロッパでの戦いが終わった日である1945年5月8日は、解放の日なのです。


それは、ナチスの蛮行からの解放であり、ドイツが引き起こした第2次世界大戦の恐怖からの解放であり、そしてホロコーストユダヤ人大虐殺)という文明破壊からの解放でした。


私たちドイツ人は、こうした苦しみをヨーロッパへ、世界へと広げたのが私たちの国であったにもかかわらず、私たちに対して和解の手が差しのべられたことを決して忘れません。まだ若いドイツ連邦共和国に対して多くの信頼が寄せられたことは私たちの幸運でした。こうしてのみ、ドイツは国際社会への道のりを開くことができたのです*1


そして質疑応答では、ドイツの信頼回復について。

ドイツは幸運に恵まれました。悲惨な第2次世界大戦の経験ののち、世界がドイツによって経験しなければならなかったナチスの時代、ホロコーストの時代があったにもかかわらず、私たちを国際社会に受け入れてくれたという幸運です。


どうして可能だったのか? 


一つには、ドイツが過去ときちんと向き合ったからでしょう。


「過去ときちんと向き合う」・・・それがなぜできないのだろうか、わたしたちの国は。

*1:WEBでの読みやすさを考えて、引用の記事に改行をくわえています。