SWITCH Vol.33 No.6 是枝裕和の20年 ”海街”へー ある家族の物語
- 出版社/メーカー: スイッチパブリッシング
- 発売日: 2015/05/20
- メディア: 雑誌
- この商品を含むブログ (3件) を見る
『SWITCH』の是枝裕和監督特集がおもしろい。巻頭から樹木希林と是枝監督の対談ではじまる。対談を読むと二人の信頼関係が伝わってくる。四姉妹を演じた綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずも映画に出演した感想を語っている。
綾瀬はるかが、こんなことをいっている。
食事のシーンを撮影中、「叱る時は声を張り過ぎないで」と監督に言われたんです。なんにでも醤油をかける千佳に対し、「お醤油かけすぎ!」と大声で叱るのではなく、食べながら落ち着いたトーンで、「かけ過ぎだって」と注意するようにと。それを聞いて「ああ、これが毎日なんだ」って。<繰り返し言っていること>と伝え、よりリアルになるようにということだったと思います。
これまで是枝作品を見てきたものなら、なっとくする。テレビドラマ風のおおげさな役者の言動とは、対極にある。むしろ、成瀬己喜男や小津安二郎との共通点を感じる。
★
- 作者: 高瀬ゆのか,吉田秋生,是枝裕和
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/05/08
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (3件) を見る
ノベライズの『海街diary』(高瀬ゆのか著)も、電子書籍にあったので読んでみた。映画の『海街diary』の脚本をもとに小説化したもので、映像では表現できない、四姉妹の心の動きなどが描かれていて、映画版『海街diary』を味わう助けになる。良質なノベライズではないだろうか。
★
もう一度是枝監督の『海街diary』を見たくなって、6月23日の10時から「イオン板橋」へいく。
一度目は原作以外の知識なく見たが、こんどは出演者のインタビューや是枝監督本人の言葉を読んでいたので、そういう細かなところにも注意を配って見た。
四姉妹の日常の丁寧な描写の積み重ねが、あらためてすごい。原作は吉田秋生さんでも、この映画は、完璧に是枝監督の作品になっている。そして、めったにないことだけど、一度目よりも、二度目の方がたのしめた。もう一度見たらさらに感心しそうだ。
★
帰りカレー専門店で、4辛の野菜カレーと缶ビール2本で昼飯。ジムでお風呂だけはいってアパートへ帰る。