かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

是枝裕和監督『海街diary』をもう一度見る(6月24日)

SWITCH Vol.33 No.6  是枝裕和の20年 ”海街”へー ある家族の物語

SWITCH Vol.33 No.6 是枝裕和の20年 ”海街”へー ある家族の物語


『SWITCH』の是枝裕和監督特集がおもしろい。巻頭から樹木希林と是枝監督の対談ではじまる。対談を読むと二人の信頼関係が伝わってくる。四姉妹を演じた綾瀬はるか長澤まさみ夏帆広瀬すずも映画に出演した感想を語っている。


綾瀬はるかが、こんなことをいっている。

食事のシーンを撮影中、「叱る時は声を張り過ぎないで」と監督に言われたんです。なんにでも醤油をかける千佳に対し、「お醤油かけすぎ!」と大声で叱るのではなく、食べながら落ち着いたトーンで、「かけ過ぎだって」と注意するようにと。それを聞いて「ああ、これが毎日なんだ」って。<繰り返し言っていること>と伝え、よりリアルになるようにということだったと思います。


これまで是枝作品を見てきたものなら、なっとくする。テレビドラマ風のおおげさな役者の言動とは、対極にある。むしろ、成瀬己喜男や小津安二郎との共通点を感じる。



海街diary (小学館文庫)

海街diary (小学館文庫)


ノベライズの『海街diary』(高瀬ゆのか著)も、電子書籍にあったので読んでみた。映画の『海街diary』の脚本をもとに小説化したもので、映像では表現できない、四姉妹の心の動きなどが描かれていて、映画版『海街diary』を味わう助けになる。良質なノベライズではないだろうか。



もう一度是枝監督の『海街diary』を見たくなって、6月23日の10時から「イオン板橋」へいく。


一度目は原作以外の知識なく見たが、こんどは出演者のインタビューや是枝監督本人の言葉を読んでいたので、そういう細かなところにも注意を配って見た。


四姉妹の日常の丁寧な描写の積み重ねが、あらためてすごい。原作は吉田秋生さんでも、この映画は、完璧に是枝監督の作品になっている。そして、めったにないことだけど、一度目よりも、二度目の方がたのしめた。もう一度見たらさらに感心しそうだ。



帰りカレー専門店で、4辛の野菜カレーと缶ビール2本で昼飯。ジムでお風呂だけはいってアパートへ帰る。