かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

是枝裕和監督『三度目の殺人』を見る(9月9日)。



9月9日、日曜日。川越駅へ、妻にクルマで迎えにきてもらい、「ウニクス南古谷」へ、是枝裕和監督の新作『三度目の殺人』を見にいく。


出演は、福山雅治役所広司広瀬すずなど。役所広司は、是枝作品には、初出演。是枝作品に、殺人事件が登場するなど、はじめてのことで、どんな展開になるのか興味津々だったが、ひとつひとつのセリフや表情の動きの繊細さは、これまでの是枝作品を継承しているし、登場人物のそれぞれの背景に妻や子供の影がみえかくれするのも、是枝作品らしい。背景が描かれることで、その人物の彫りが深くなる。


役所広司扮する殺人容疑者は、穏やかなひとに見えたとおもえば、別のときには、強い感情を爆発させたりする。証言もころころ変わってしまう。殺人の動機が、はっきりしない。人間関係のこじれなのか、お金の問題なのか、誰かを庇っているのか・・・どれもそのように見えるが、ほんとうのところがわからない。


福山雅治を中心とする弁護団は、殺人容疑者の言動の変化に戸惑う。同じように、映画を見ているわたしたち観客も、翻弄されてしまう。


役所広司扮する殺人容疑者は、その得体のわからなさから、ジョナサン・デミ監督『羊たちの沈黙』(1991年)で、アンソニー・ホプキンスが演じたレクター博士を連想させる。


映画がおわっても事件の真相はハッキリしない。ミステリー作品としたらありえない。だから、これはミステリーではないのであって、やっぱり是枝裕和監督の作品なのだろう。


映画のなかで語られる殺人事件は、二度だけ。では、タイトルの「三度目の殺人」というのは、何を意味しているのだろう、と考えながら映画館を出る。


三度目の殺人』予告編⬇
https://www.youtube.com/watch?v=znX_FGhGBBo



映画館を出てから、双子家族(父・母・双子)と待ち合わせているので、「ベビーズ・・・」と名前のよくわからないおもちゃ売り場へいく。


双子たちは、先にきていて、遊んでいた。


8月29日〜30日、双子家族(4人)、双子の父方の祖父・祖母と、わたしたち夫婦、合わせて8人で、御殿場へ1泊旅行したが、わたしが双子を見るのは、そのとき以来。


御殿場の宿でも、キッズ・ルームで熱心に遊んでいたが、この日も気にいったおもちゃがあると、そこを動かずに遊んでいる。いま、いちばん、おもちゃ売り場がたのしい年頃(3歳6ヶ月)なのかもしれない。


ショッピン・モール内にある「ナポリ」というピザ屋さんで、双子家族とお昼を食べ、別れる。