イオン板橋で、11時10分からトム・マッカーシー監督の『スポットライト 世紀のスクープ』を見る。
アメリカの新聞「The Boston Globe」の記者たちが、カトリック教会の醜聞を暴いた実話を基に描くスリリングな社会派ドラマ。カトリック系住民が多いボストンで、神父による児童への性的虐待事件を暴露した新聞記者らの困惑と共に、次々と明らかになる衝撃の真実を描き出す。
「イオン板橋」の作品案内から
http://www.aeoncinema.com/cinema2/itabashi/movie/355060/index.html
大きなテーマより、ふつうの日常を素材にした映画のほうに惹かれるので、見るかどうか迷っていたが、見てよかった。ヒーロー映画になっていないのがいい。タブーに挑戦するジャーナリストとなれば、ついヒーローを描きがちになりそうだけど、この作品は抑制されている。主人公が複数なのもいいのかもしれない。記者のひとりひとりが人物として、とても魅力がある。
週刊金曜日編『テレビ現場からの告発 安倍政治と言論統制』を先日読んだ。最近テレビに起こった複数のキャスター交代劇の裏側やNHKに何が起こっているのかなど、匿名ながら現場にいるひとたちの対談が興味深い。総じて日本のジャーナリストが、政治権力と馴れ合いになりすぎて、批評や追及が甘くなり、忖度や自粛で報道を控えてしまう、という現場の内状が具体的に語られていた。
- 作者: 『週刊金曜日』編
- 出版社/メーカー: 金曜日
- 発売日: 2016/03/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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高市早苗大臣に「電波の停止がないとは断言できない」と恫喝されても、何も反論しないテレビ・メディアに失望したが、『スポットライト 世紀のスクープ』で、あるべきジャーナリストの姿を見た気がする。
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祭日で、5階の食堂が混んでいたので、大山まで足をのばし、立飲み「晩杯屋」でお酒付きのお昼をとる。