かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

映画『母という名の女』を見る。

f:id:beatle001:20180705101253j:plain


7月2日、月曜日。川越を出て、渋谷の「ユーロスペース」へ、ミシェル・フランコ監督の『母という名の女』を見にいく。


上映時間まで1時間余りの間があったので、近くの「スターバックス」へはいって、辻村深月著『かがみの孤城』(電子書籍)を読む。最初童話のような小説だなあ、とおもっていたが、後半にはいって、どんどんおもしろくなってきた。結末が読めない。あとはペースを早めて、一気に読み終えてしまおう。


かがみの孤城

かがみの孤城




12時から『母という名の女』を見る。



映画『母という名の女』予告編


製作国、メキシコ。

メキシコのリゾートエリア、バジャルタの海辺に建つ瀟洒な別荘。そこに二人きりで住む姉妹のもとに、長い間疎遠になっていた美しき母が戻ってきた。17歳の妹は同じ歳の少年との間に子供を身ごもっており、突然舞い戻った母は献身的に娘の面倒をみるのだが、娘の出産をきっかけに、自身の影のある深い欲望を忠実に遂行していく…。


母にいったい何が起きたのか?彼女はそもそもいったい何者なのか――?闇を覗き込んだ母娘の緊張感あふれる関係にメスを入れ、母、あるいは家族という幻想を吹き飛ばす、『父の秘密』『或る終焉』のミシェル・フランコ監督、衝撃のミステリー『母という名の女』がついに公開となる。


(映画公式サイトより)
http://hahatoiuna.ayapro.ne.jp/about.php


もどってきた母は、ふたりの娘より魅力的だ。その母が、自分の娘たちの生活を壊していく。


部屋の奥から男女の喘ぐ声が聞こえてくる。それを聞きながら姉は無表情で、料理をこしらえている。そんな穏やかでないシーンから映画ははじまる。


17歳の少女、しかも自分の娘・・・その少女が産んだ子供も、彼女の恋人も、母が奪っていく、という衝撃的な母をエマ・スアレスが演じている。


母性よりも、自分の欲望を剥き出しにする。それがホラーのように強烈な描き方ではなく、少しずつ露わになっていくのがみどころ。


エア・スアレスは、誇張的に悪女を演じていない。祖母として孫をかわいがっているようにしかみえないのだが、それが単純な母性だけでは片づかない展開になっていくのがおもしろかった。



帰り、渋谷の「磯丸水産」へ寄って、ホッピーとまぐろ丼で、遅いお昼をすまし、アパートへ帰る。