7月25日、土曜日。連日の雨だったが、この日は曇り。
川越駅へつくと、妻がクルマで迎えにきていた。そのまま「ウニクス南古谷」へ向かう。
田中亮監督、長澤まさみ主演の『コンフィデンスマン JP プリンセス編』を見るため。
この作品は、テレビドラマからスタートしたみたいだけれど、ドラマは見たことがない。前回の劇場版の「ロマンス編」がおもしろかったので、今回も見にいくことにした。
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『コンフィデンスマンJP プリンセス編』予告【7月23日(木・祝)公開】
最近見た長澤まさみ主演の『マザー』は、長澤まさみがモンスター・マザーを演じていたために、華やかな美しさとは遠いものになっていたが、今回は反対に長澤まさみの美しさが全開の娯楽作品。
長澤まさみは詐欺師の役だから、仕掛けが大きければ大きいほどおもしろい。ダー子(長澤まさみ)の美しさは、詐欺の有力な手段になる。長澤まさみは、さまざまな衣装で美しく登場する。
ダー子、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)の3人を中心に、詐欺師たちが暗躍するストーリーは、娯楽映画ならではのたのしさ。
3人のキャラクターは、個性がきわだって、シリーズならではの安定感がある。
ダー子、ボクちゃん、リチャードの仲に、恋愛などというややこしいものがはさまれなくて、さっぱりしているのが気持ちいい。彼らの目的は、あくまで痛快な詐欺だ!
騙す相手は、悪役だけでなく、観客もターゲットにされる。
1973年公開のアメリカ映画で、ジョージ・ロイ・ヒル監督、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードW主演の痛快詐欺師映画『スティング』があった。
『スティング』も、劇中の悪役を巧妙に騙す映画だったが、おわってみると、見ているわたしたちも騙されていた(笑)、というおもしろい仕掛けだった。
豪華共演と派手な手口の騙しがみどころ、という意味では、『コンフィデンスマン JP』シリーズも、『スティング』の系列にはいる映画だとおもう。
先日自殺した三浦春馬が出演している。
二枚目の軽妙な役柄をこなしているので、なぜ死ななければならなかったのか、という、痛ましい気持ちがわいた。
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妻にいわせれば、わたしは、映画の細部の見方が鈍感だということで、たしかに、こまかなところでわからないところがあった。
それでも、映画がたのしめたのだからいいだろう、と反論しながら映画館を出る。
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建物を出たら、ザーッと雨が降っていた。タオルを妻に貸して、屋根のある駐車場まで走る。