11月20日、金曜日。晴れ。
「イオンシネマ板橋」へ、手塚眞監督の『ばるぼら』を見にいく。
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異常性欲に悩まされている耽美派の人気小説家・美倉洋介は、新宿駅の片隅で、酔っ払ったホームレスのような少女ばるぼらと出会い、自宅に連れて帰る。大酒飲みで自堕落なばるぼらだが、美倉は彼女に奇妙な魅力を感じ追い出すことができない。彼女を近くに置いておくと不思議と美倉の手は動き出し、新たな小説を創造する意欲が沸き起こるのだ。
(「映画.com」から)
https://eiga.com/movie/90280/
出演は、ばるぼらに二階堂ふみ。人気小説家・美倉洋介に、稲垣吾郎。その他、美倉洋介の担当編集者に、石橋静河。
二階堂ふみの魅力は、日常的なドラマより、こういうあやしい役柄を得たときに発揮される、とおもっていたので、たのしみにしていた作品。
けれど実際に見たら、それほど惹かれなかった。
前半は、どういう展開になるのかワクワクしていたし、日常と幻想が交錯するところなど映像的にもおもしろかったが(バックにかかる前衛的なジャズがかっこいい)、後半はだんだんグロテスクになり、見るのがいやになってきた。こういう結末しかないのか。
Kindle版にあったので、ダウンロードして読みはじめたけれど、マンガは吹き出しの文字がちいさいので読みにくい。それはマンガの文庫本でも同じ。なかなか進まないまま、映画を先に見てしまったので、原作の最後がどうなっているのかわからないまま映画を見てしまった。
手塚治虫の原作は1970年の作品。原作はどうであれ、いま新しい解釈があってもいいのでは。
少年マンガの手塚治虫とはちがう大人向け作品だが、エロティックな感じはしなかった。マンガに登場するばるぼらは、二階堂ふみより、もっと少女だからか。
なぜ美倉洋介が、ばるぼらに魅かれていくのか、きちんと描き切れてないような気がする。
マネキン人形が美貌の女性に化身して、洋介を誘惑する。片山萌美(かたやま・もえみ)、ワンシーンの出番だけれど、印象に残った。
配役は悪くなかった。しかし、全編は、それほどおもしろいとはおもわなかった。
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帰り、安いモンゴル料理屋さん「あむ亭」に寄る。遅い昼食は、辛いマーボー豆腐定食。
店内の壁に貼ってもらった「れいわ新撰組」のポスターを見ながら黒ホッピーを飲む(笑)。