かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

大船・鎌倉・横浜の一泊旅行へ①(田谷の洞窟 〜 川喜多映画記念館)。


「田谷の洞窟」入口。




Setukoさんが、友だちふたりと一泊旅行へ行く、というので、「それじゃあ、オレも」と、ひさしぶり泊まりがけの「ひとり旅」計画をたてる。


泊まりは大船のビジネスホテル。目的地は、初日=「田谷の洞窟」(大船)。2日目=三溪園(横浜)。前から行ってみたかったけど、行きそびれている。あとは、そのときの流れで鎌倉周辺を散歩すればいい。




11月20日(日)。
天気予報は雨。こりゃ難儀するなと思いながら川越駅出発(東武東上線)→池袋乗り換え。「湘南新宿ライン」(JR)で、大船へ向かう。


電車の旅は、1時間なり1時間半なり本を集中して読めるのがたのしい。


高橋行徳著『本当に小津安二郎を見たいなら無声映画(サイレント)を観よ 〜 名作「東京の合唱(コーラス)」「生まれてはみたけれど」からその魅力を探る』(22世紀アート)の後半を読む。



『生まれてはみたけれど』(1932年公開)は、大好きな作品。トーキー時代の傑作に並ぶ名作。3〜4回は見ている(できれば活弁つきがいい!)。


『東京の合唱(コーラス)』はまだ見ていない。


著者は、脚本と完成した映画のちがいを逐一比較し、小津の意図を推理・解明していく。次回これらの映画を見るときの役に立ちそうだ。抽象的な小津安二郎論より、わたしはこういう具体的な本の方が好き。


本を読んでいると、あっというまに(でもないけれど)大船へ着く。すぐには必要でない、着替えなどを入れたカバンをロッカーにいれる。


ショルダーバッグひとつになって、大船駅西口からバスで「田谷の洞窟」へ向かう。


「田谷の洞窟」へ着いたころから、雨粒が顔にあたりはじめた。


行者(ぎょうじゃ)が修行したという、洞窟の暗くて長いトンネルを歩く。ほかの見学者なし。


歩いていくと、先の道を照らすあかりがそのつど点灯する、というしかけになっている。




洞窟の中を歩く。




両脇の岩には仏像やわからない文字が彫ってある。撮影は禁止。ときどき広いスペースがあるのは、そこで行者が修行したのだろう。


洞窟を出て、折り畳み傘を広げる。バスで大船駅へもどり、鎌倉駅へ。


雨が本降りになってきた。ちょうど目の前に長谷方面へいくバスが停まっていたので、それに乗り、鎌倉文学館へいってみる。





鎌倉文学館(外の庭から)。




前回(2009年6月)ここへきたのは、「有島三兄弟展」
有島武郎、有島生馬、里見弴)
を見るため。はじめから目的のひとつだった。今回はふらっと。


バスで鎌倉駅へもどる。小町通りを歩き、「川喜多映画記念館」へいく。


鎌倉へ来ると毎回寄っている。今回は「映画をデザインする〜小津安二郎市川崑の美学」という特別展を見る。




小津安二郎市川崑では、わたしのなかでは、関心に落差がある。市川崑は、見ている本数は少ないし、強く印象に残っている映画もすぐには思いつかない。


鶴岡八幡宮の境内でやっている「鎌倉殿と13人〜大河ドラマ館」を見る。ここは雨でもそこそこ混んでいた。


「鎌倉国宝館」へいってみたが、16時で閉館になっていた。


雨がきつくなってきたので、歩いて鎌倉駅へ引き返す。


大船駅のビジネスホテルへ着いて、ひと休み。


あとは、飲み屋街の居酒屋探し。雨だからあちこち歩く気にはなれない。比較的近場のお店に寄る。


生ビール!でスタート。夜の至福の時間のはじまり(笑)。