かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

「世田谷文学館」へ「石黒亜矢子展」を見にいく(7月26日)。


石黒亜矢子展」。




7月26日㈬。炎暑。
京王線芦花公園駅」で、午後2時にTさんと待ちあわせる。時間よりも早く着いたが、もうTさんは駅にいた。


今回は、「世田谷文学館」へ寄って、そのあと「SONPOジャパン美術館」で「山下清展」を見て、新宿で飲む予定でいた。


出掛けに100円ショップへ寄って、サングラスを買う。お日さまが眩しすぎる。


芦花公園駅」は、「都会田舎」の小さな駅で、周辺も静か。暑いのを除けば、ゆっくり話しながら気持ちのいい散歩だった。7、8分で文学館へ着く。


企画展は、「石黒亜矢子展」。「ばけものぞろぞろ/ばけねこぞろぞろ」というコピーで、さまざまな動物がばけものに変身する絵画が並んでいた。


わたしは石黒亜矢子というひとを知らなかったが、Tさんから今回散歩するところとして「世田谷文学館」を候補にあげられたので、HPを検索してみて、この「ばけものぞろぞろ/ばけねこぞろぞろ」の絵を見て、「世田谷文学館」へ行こう、と賛成した。


世田谷文学館」へ到着して、まずは館内のコピー・ショップで、コーヒーを飲んでひと休み(Tさんはアイス、わたしは季節に関係なくホット。お酒の次に、ホット・コーヒーのブラックが好き)。


Tさんから、ある時、本を読んでると文字が歪んで見えたので、眼科医へいったら、老化のひとつの兆候なので完治はしないが、手術をすればかなりの程度回復する、といわれてそうした。それから1ヶ月に1回大学病院へいっている。へんな病気でないのがわかったので、安心したし、文字や風景の歪みも回復し、ほぼ気にならなくなった、という話をきく。


毎回、朝日新聞の文化欄(書籍・音楽・映画関連)で、わたしの興味がありそうな記事の切り抜きを持ってきてくれる。そういう几帳面さがTさんにはある。


切り抜きのなかに、、、


先日見て感動した、工藤将亮(くどう・まさあき)監督が沖縄の抱える貧困問題を描いた『遠くへいこう』の映画評や、9月1日公開の、関東大震災の集団虐殺事件を描いた映画、森達也監督『福田村事件』の紹介記事などがあった。



石黒亜矢子描く、妖しくも愛嬌のある動物たちが扮する「ばけものぞろぞろ/ばけねこぞろぞろ」を見る。






(一部を除いて撮影OKだったが、横着して撮らなかった。すべてネットから拝借)



別室に、世田谷区在住の作家・椎名麟三と、第一次戦後派作家の展示物があったので、見る。



椎名麟三


第一次戦後派(椎名麟三武田泰淳野間宏大岡昇平梅崎春生など)の作家の小説を、Tさんもわたしもほとんど読んでないのが、話していてわかった。


わたしは、思想も文章もむずかしそうなので逃げてきたのだ。でも、できたら挑戦してみたい、とはいつも思いながら、まだ果たせないでいる(この日、手始めに野間宏の『真空地帯』をダウンロードしたが、まだ手をつけていない)。


芦花公園駅へもどり、新宿へ出る。



山下清展」へ行く予定だったが、疲れた。わたしは体力が衰えて、これからまた「山下清展」で1時間くらい立っているのはつらいな、という気持ちがあったが、Tさんのほうから、


「もう4時だな。●●ちゃんがよければこのまま飲みにいくかい?」


といってくれたので、わたしは大賛成した。




映画『福田村事件』の予告編(9月1日公開)。
www.youtube.com