かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

年末年始のまとめ(修善寺温泉〜漱石、危篤!〜その他、読んだ本・映画のことなど)。

12月29日〜12月31日。
修善寺温泉へ2泊。Mさん(妻の姉)、Kちゃん(その息子)、わたしたちの4人。



1910(明治43)年、夏目漱石は、修善寺で大量の吐血をし、生死をさまようような体験をしている(=修善寺の大患)。


わたしたちが宿泊した「菊屋」は、その漱石が危篤状態に陥っていたとき滞在していた老舗旅館だとわかった。



ネットから拝借。


その経験を、夏目漱石は、エッセイ『思い出す事など』に書いているので、Kindleにダウンロードしてもっていった。が、内容が痛々しいので、旅行先で読むのはやめる。



1月1日㈰、晴れ。
川越で迎える穏やかな元日。終日家を出ず。

2023年最初に読み終えたのは、八束澄子著『わたしの、好きな人』という、よんばばさんが、ブログで紹介していた小説。



詳しくはこちらへ↓
hikikomoriobaba.hatenadiary.com


12歳の少女が自分の工場で働くずっと年上の男性に恋をする話。軽快な文体でたのしく読めた。


次いで、旅行先で漱石のことを考える時間が長かったので、何か漱石に関するものを読みたいとおもい、秦郁彦著『漱石文学のモデルたち』を読む。


坊っちゃん吾輩は猫である三四郎の登場人物のモデルが誰か、をけっこうまじめに論及している。






夜、ビル・ワイルダー監督シャーリー・マクレーンジャック・レモン主演のアパートの鍵貸します(1960年)をDVDで見る。


会社の幹部たちの情事に、自分のアパートを提供することで、異例の出世コースを歩んでいるごますりのバクスター(ジャック・レモン。ある日、部長の相手が、じつは、自分が密かに想いを寄せているエレベーター・ガールシャーリー・マクレーンだとわかってしまう。


ちょっと哀しいコメディ映画。


この映画のヒロイン、ショートカットのシャーリー・マクレーンが可愛い。



アパートの鍵貸します』。シャーリー・マクレーンはエレベーター・ガール。



1月2日㈪、晴れ。
昼頃、息子が3歳のミレイを連れてくる(奥方は、仕事で欠席)。続いて娘が夫、双子(ユウカ、ミサキ)と来る。


息子は電車でやってきたので、二人で昼酒を飲む。娘の夫は、お酒を飲まない。めいめい自由に過ごす。


夕方、皆帰宅。



1月3日㈫、晴れ。
昼頃、昨日に続いて息子がミレイ(3歳)を連れて来る。


彼の妻は、この日も仕事。こちらへ来ると子守りが分散するので、自分のアパートで相手しているよりいいのだろう。


ミレイは、ビートルズのアニメーション映画『イエロー・サブマリン』(DVD)をジッと見ている。ときどき、でたらめな歌詞でいっしょに歌っているのがおもしろい。


夕方(暗くなると寒くなるので)、ベビーカーにミレイを乗せて、息子帰る。


夜、動画配信で石井裕也監督『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(2017年)を見る。主演は、石橋静河池松壮亮。何度見てもいい。妻も熱心に見入っていた。




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東京という街の中で生きる若者たちの孤独が、スケッチを何枚も重ねるような淡い描き方で伝わってくる。


わたしはこの映画で石橋静河のファンになった。翌年には三宅唱監督『きみの鳥はうたえる』(2018年)でヒロインを演じ、ますます好きになった。


でも、それから4年。彼女を生かした作品がないのがさびしい。



1月4日㈬、晴れ。
「ウニクス南古谷」へ妻と行き、ソン・ガンホイ・ビョンホン主演の韓国映画『非常宣言』を見る。2023年、映画館ではじめて見る作品。




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わたしは血の出る映像が苦手なので、はじまりから気持ちが悪かった。スクリーンからときどき目線をはずした。


ひとりの男が、意図的に飛行機の乗客・乗務員にウイルスを撒き散らすパニック映画。


傑作ゾンビ映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(ヨン・ソンホ監督。2017年)に類似しているが、出来はだいぶ劣る。




最後まで読んでくださったみなさん、ありがとうございます。今年もよろしくお願いします。