かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

城定秀夫監督『恋のいばら』を見にいく(1月9日)。




1月9日㈪、祭日。
妻と「ウニクス南古谷」へ、城定秀夫監督の『恋のいばら』を見にいく。


城定秀夫監督といえば、年末『夜、鳥たちが啼く』を見たばかり。新作から新作への間隔がとても短い。




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イケメンの若手カメラマン・湯川健太郎(渡邉圭祐)は、複数の交際している女性がいる。


元カノの富田桃(松本穂香もそのひとりだったが、いま交際中の真島莉子(玉城ティナもそのひとり。


素朴な女性の桃とオシャレな莉子健太郎の、性格も外観も反対の女性を相手に選ぶ趣味の広さに感心するが、ありていにいえば、ひっかかる女性はとりあえずいただこう、という感じ(笑)。


元カノの桃は、カメラマンの健太郎が、戦果をあげた女性たちの恥ずかしい画像を蒐集しているのではないか、という疑惑にかられる。しかし、それを探るにひとりでは自信がない。


は、莉子に近づく。


莉子は、桃が健太郎への未練から、「別れてください」と切り出すのではないかと、はじめは相手にしない。


が、桃は、健太郎へはもう未練がない。ただ見られたくない画像が撮られていないか、それが心配だ、と話す。一緒に健太郎の部屋へいって、それを確認しませんか。


はじめはそっけなかった莉子も、思い当たるフシがあるのか、桃といっしょに健太郎の部屋へ忍び込もうと、桃のさそいにのる。


ここまでは前フリ。


映画の本編は桃と莉子の、健太郎の留守中に侵入する「共犯関係」が描かれるが、失敗を繰り返すうちに、ふたりの間に連帯意識が生まれてくる。


こう書くと、たわいのないストーリーだし、実際にそうかもしれないが、ストーリーよりも、映画的な表現がシャレていて、あきない(妻は少し寝ていたが)。


前作『夜、鳥たちが啼く』でも、本作『恋のいばら』でも、城定秀夫監督は、人間の関係性のなかに起こる「心の小さな変化」を切り取ろうとしているように感じられる。表立っては、自分でも気がつかないような。


紆余曲折のストーリーを持つ映画とは対照的な作品。


ファニー・フェイスの松本穂香(まつもと・ほのか)が登場すると、スクリーンに独特の雰囲気が生まれる。


出演作では、はじめテレビ・ドラマのこの世界の片隅にの実写版を見て、顔と名前を覚え、中川龍太郎監督『わたしは光をにぎっている』(2019年)のヒロイン役を見て、ハッキリ好きになった。


98分ーー長すぎないのもいい。途中トイレにいかずにすんだ(笑)。



帰り、妻のリクエストで、ひさしぶりに焼き肉を食べにいく。わたしは、とにかく生ビールかホッピーが飲みたかった。ホッピーを飲む。