かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

マーティン・マクドナー監督『イニシェリン島の精霊』を見る(2月4日)。


2月4日㈯。
イオンシネマ板橋」で妻と待ち合わせ、マーティン・マクドナー監督の『イニシェリン島の精霊』を見る。


予告編を見たとき、なんだか暗くて陰湿な映画のようにみえて、見るのをためらっていた作品。


しかし、この監督、前作が話題になったスリー・ビルボードのひとだってわかってーー。


殺された娘のために、犯人を逮捕できない警察や、彼女を非難する住民相手に、豪快に闘う母をフランシス・マクドーマンドが演じて話題になった作品。アクション映画ではないのに、痛快な印象が残っている。


そして、最後に背中を押してくれたのは、シネメイキングさんのブログ『映画貧乏日記』。わたしが映画を見るかどうか迷ったときに、参考にさせてもらうブログのひとつ。


(最後にリンクを貼っておきます)



www.youtube.com



1923年、アイルランドの小さな孤島イニシェリン島。住民全員が顔見知りのこの島で暮らすパードリックは、長年の友人コルムから絶縁を言い渡されてしまう。理由もわからないまま、妹や風変わりな隣人の力を借りて事態を解決しようとするが、コルムは頑なに彼を拒絶。ついには、これ以上関わろうとするなら自分の指を切り落とすと宣言する。


(「映画.com」から)


コルムが絶縁を宣告したのは、パードリックといると、残り少ない人生の時間がムダになるから、という直球の理由。


長い間親友だったコルムから突然の絶縁をいいわたされて、パードリックは、なっとくがいくはずがない。


否が応でも毎日、島民同士が顔をあわせてしまう小さな島。パードリックは、再三コルムとの関係の修復を試みるがうまくいかない。


それどころか、コルムは「これ以上おれに話しかけると、おれは自分の指を切り落とすぞ!」と信じられないことを言い出す。


島の外では、砲撃の音がする。内乱が起こっているようだ。いよいよイニシェリン島は、隔離された世界にーー。


この映画はリアリズムを超えて寓話的。最後までハッキリした解決は得られない。


この作品から、どういうメッセージを受け止めたらいいのか?


重い手応えはあるにはあるがーー。




『映画貧乏日記』の詳しい解説。
cinemaking.hatenablog.com