2月4日㈯。
「イオンシネマ板橋」で妻と待ち合わせ、マーティン・マクドナー監督の『イニシェリン島の精霊』を見る。
予告編を見たとき、なんだか暗くて陰湿な映画のようにみえて、見るのをためらっていた作品。
しかし、この監督、前作が話題になった『スリー・ビルボード』のひとだってわかってーー。
殺された娘のために、犯人を逮捕できない警察や、彼女を非難する住民相手に、豪快に闘う母をフランシス・マクドーマンドが演じて話題になった作品。アクション映画ではないのに、痛快な印象が残っている。
そして、最後に背中を押してくれたのは、シネメイキングさんのブログ『映画貧乏日記』。わたしが映画を見るかどうか迷ったときに、参考にさせてもらうブログのひとつ。
(最後にリンクを貼っておきます)
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1923年、アイルランドの小さな孤島イニシェリン島。住民全員が顔見知りのこの島で暮らすパードリックは、長年の友人コルムから絶縁を言い渡されてしまう。理由もわからないまま、妹や風変わりな隣人の力を借りて事態を解決しようとするが、コルムは頑なに彼を拒絶。ついには、これ以上関わろうとするなら自分の指を切り落とすと宣言する。
(「映画.com」から)
コルムが絶縁を宣告したのは、パードリックといると、残り少ない人生の時間がムダになるから、という直球の理由。
長い間親友だったコルムから突然の絶縁をいいわたされて、パードリックは、なっとくがいくはずがない。
否が応でも毎日、島民同士が顔をあわせてしまう小さな島。パードリックは、再三コルムとの関係の修復を試みるがうまくいかない。
それどころか、コルムは「これ以上おれに話しかけると、おれは自分の指を切り落とすぞ!」と信じられないことを言い出す。
島の外では、砲撃の音がする。内乱が起こっているようだ。いよいよイニシェリン島は、隔離された世界にーー。
この映画はリアリズムを超えて寓話的。最後までハッキリした解決は得られない。
この作品から、どういうメッセージを受け止めたらいいのか?
重い手応えはあるにはあるがーー。
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『映画貧乏日記』の詳しい解説。
cinemaking.hatenablog.com