かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2006-03-22から1日間の記事一覧

山中貞雄監督「河内山宗俊」(1936年)

やっと見ました。山中貞雄です。古い時代劇でありながら、しっかりとつくられた作品でした。といっても、これ1作を見て、山中貞雄の非凡さを見抜こうとしても、ちょっとムリかな。「人情紙風船」(1937年)のような厳しいニヒリズムが出ているわけではなく、…

ガイ・ジェンキン監督「スリーピング・ディクショナリー」

●2002年:アメリカ映画 ●主演:ヒュー・ダンシー、ジェシカ・アルバ 英国の植民地だった20世紀初頭のインドネシアを舞台に、行政官として派遣された青年が、“スリーピング・ディクショナリー"と呼ばれる奇妙な風習に反発しながらも、現地の女性と真実の恋に…

小川洋子著「博士の愛した数式」

ringoさんがブログでご紹介くださった「博士の愛した数式」を読了しました。ringoさんがおっしゃるように、80分で記憶が白紙にもどる病気、というのが実はよくわかりませんでした。まあそれはお話の前提であって、深く詮索しなくてもいいのかもしれません。…

武者小路実篤と志賀直哉

以下の文は、tougyouさんのブログ「『暗夜行路』と志賀直哉」という記事へのコメントです。 まずは、tougyouさんが引用されている武者小路実篤の文です。 『暗夜行路』を志賀直哉が中絶して何年か、そのままになっていた。 ぼくはそれを残念に思い、ある時、…