かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』のおもしろさとは?

【注】:オリーブマニアさんへのコメントとして→こちらを先に読んでください。


新訳の『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、旧訳と比較するとどうなんでしょうか。読み直してみるだけの、あたらしい魅力がくわわりましたでしょうか。

キャッチャー・イン・ザ・ライ
赤川次郎眉村卓にそれほどおもしろさを感じなかったとして、では「ライ麦畑」はそれほどおもしろい小説なのか。

オリーブマニアさんより、はるかむかしに「すかした」少年であるぼくは(笑)、ロックン・ロールにくらべたら、「ライ麦畑」は、刺激にとぼしい1つの読みものでしかありませんでした。

たとえば、同じ小説でも漱石は? 直哉は? 坂口安吾は? 太宰は?……こちらのほうが、ずっと社会への違和感を10代のぼくに教えてくれました。

つまり、オリーブマニアさんは、洋ものだったからよかったのかな?

1980年にジョン・レノンを射殺したマーク・デヴィッド・チャップマンが、「おれがジョンを殺った答えはこの本にある」と、現場で「ライ麦畑」をさしだした、というので「ライ麦畑」はあらたに注目を浴びました。ぼくも、そのとき再読をしたわけですけど、結局なっとくのいく解答はみつかりませんでした。

「おとなは信用ならない偽善者だ」……「ライ麦畑」は、まさか、そんなわかりきったテーマを描いた作品ではないですよね。

読むことの達人であるオリーブマニアさんが、どんなところに惹かれたのか、ブログを読んでもなおわかりません。村上訳のなかに、ぼくにはわからないこの本の魅力があるのでしょうか。


[追記]:オリーブマニアさんがコメントで書いてくださったアドレスへうまくとべません。そこでこちらの方へアクセスしてください。これでとべるはずです。