かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

12月14日のコメント欄の御返事をまとめて


★時間が随分経ってしまったのと、コメント欄は字が細かくて、たくさん並ぶと読みにくいので、この日だけ、本文に写させていただきました。記載させていただいたみなさん、よろしくお願いいたします。


話題は、映画『Peace Bed アメリカVSジョン・レノン』とレッド・ツェッペリンの再結成ライヴについてです。


★   ★   ★

●ringo-starr

ジョンの映画、ご一緒できてよかったです。ありがとうございました。私は、あまりジョンの平和活動や、アメリカ政府から目をつけられていたということは、当時詳しく知りませんでした。ずっとあとで、ブラックリストに載っていて、FBIからも危険分子としてねらわれていたのを知りました。ですから、映像は、知らないのもありましたので、新鮮に映りました。


70年代のジョンについてbeatleさんが、分析されていますが、私もとても共感できます。この映画を見ていて、ジョンの持っている気持ちや考え方が、急進的な活動家にうまく乗せられてしまい、政府から圧力がかかると、ジョンの反体制的な魂が動き、大きな力に怯まず抵抗していったのだと思いました。そんな中、やはりジョンのウイットに富んだ受け答えは、よかったですね。できたら、もっと演奏シーンを観たかったです。


ベッドインについても、いまだに私としては、説得力を持たない行動だと思うのですが、それは、また表現の自由ということで片付けてしまいそうですね。私のセンスからは、かなりずれています。
それから、今までオノ・ヨーコさんの話すことには、反発することが多かったですが、この映画の中で話してることには、素直に頷けました。


1976年にアメリカでの永住権を勝ち得たジョンは、ショーンも生まれ幸福の絶頂期にも見えましたが、その数年後に、わけのわからない狂人による銃弾で倒れたと思うと、胸が詰まりました。そして、最後のあの銃声は、私の心臓をも撃ちぬくほどの衝撃がありました。そこまで見ているこちら側の気持ちをえぐらなくてもいいのに、と思いましたが、それだけショッキングな出来事だと表現したかったのでしょうね。最後は、しばらく涙が止まりませんでした。



○beatle001

ringoさんへ:
ジョンの平和運動として、当時ぼくらが理解しにくかったのは、ベッド・インのほかにも、袋をかぶってインタビューに答えるとか、各国首脳に、どんぐりの種を配送するとか、そういった活動ですね。それが、あのジョンとヨーコの音楽とはとうてい言えないようなアルバムを買わされた怒りとまじって、好意的には受けとれませんでした。


ぼくも映画はもちろん、つまらなくありませんでした。ただ、むかし見たニュース・フィルムを編集して、もう一度見ているようで、新鮮さはありませんでした。


映画のラストは、ジョンを撃った銃弾の音と、その死を悲しむひとたちの姿が映っておりましたが、隣のringoさんが、映画の追悼集会のひとたちと一緒に泣いているのが、一番新鮮に感じられました(笑)。



●ringo-starr

レッド・ツェッペリンの再結成ライブは、ほんとうにあったのですね。何かのニュースで、ちらりとそのステージを見ましたが、みんな元気そうでした。かなり年をとっていたのは、残念でしたが。
それが、ワールドツアーの計画もあるのだったら、日本にも来るのかな?もしきたら、絶対行きたいですね!


セカンドアルバムとベスト盤ぐらいしか持ってないですが、きっと熱狂すると思います。ポールもミックも観客でいたぐらいの世紀の再結成ですね。DVDが出た時、とても興奮してらしたbeatleさんですから、再結成のライブが日本でも実現できたら、どんなことになるでしょうか(笑)。



○beatle001

ringoさんへ:
おっしゃるとおり、本当にレッド・ツェッペリンは再結成したんですね。それも数曲やっただけのいままでの再結成ではなく、本格的なコンサートをやったんですから、大変なことです。YouTubeで聴く限り、音もなかなかなものだとおもいました。


早くいい音と映像で、コンサート全体を見てみたいです。


ringoさんは、よく憶えていらっしゃいますね。レッド・ツェッペリンは、これまでライヴ映像というと映画『永遠の詩』しかありませんでした。もちろん、すばらしいライヴ映画ですが、これはあとで、音を少し加工している擬似ライヴでもあるんですね。


もっともっとたくさんレッド・ツェッペリンのライヴを見たり聴いたりしたい、というわけで、あまり好きでないのですが、海賊版を探してきて、見たり、聴いたりしましたが、やっぱり音も映像も、もう1つで。


その不満を解消してくれたのが、『How The West Was Won』で、ジミー・ペイジが、秘蔵のライヴ映像と音源を、一気に公開してくれて、あれは興奮しましたですね。


ringoさんからいわれて、あの時を想い出しました。来日したとき、都合があえば、ご一緒に行きましょう!



●shiropp

ジョンの活動についての、とても詳細で説得力のある文章を読ませていただきました。僕も常々、70年代初期の平和運動は、実践的というよりも観念的で、あくまで芸術家としての活動なんだと思います。ヨーロッパでもアメリカでも、芸術家が紛争や論議の真ん中に入り込み、その人ならではのやり方で活動をすることは多いですから、その一つだと思っています。beatleさん、ringoさんがおっしゃっているように、ジョンの発言などはその最たるもので、あの語り口も辛辣かつユーモラスな言葉は、さすがジョン・レノンだと思います。


しかし、僕は逆にジョンの平和運動というのは、実践的・現実的でないからこそ人の心に沁みてくるものなんだと思っています。その部分は評価しています。



○beatle001

shiroppさんへ:
ぼくは、ベッドの中や袋のなかからインタビューに応対したり、どんぐりを各国の首脳へ送付するなんていう平和活動を支持する気持ちにはなれませんでした。今も、あの奇異な印象はかわっていません。


ただジョンの平和への祈りは、音楽としては「平和を我等に」や「イマジン」や「ハッピイ・クリスマス」のような、みんなで歌えるような名曲を生んだわけですね。ジョンの名曲は、ファンのなかで、増幅していって成長し、大きな力になっていった、これこそ、一番大きな平和活動ではないのかな、そんな気がします。

shiroppさんがおっしゃるように、「実践的・現実的でないからこそ人の心に沁みてくるものなんだと思っています」というご意見は、ぼくも共感できます。



●shiropp

ゼップの再結成、まさかあれほど素晴らしいものになるとは思いませんでした(笑)。ヨレヨレだったらどうしようなんて心配していたのがうそのようです。
それにしてもこの選曲はすごいですね。特に中盤。実際に観たら気を失いそうです。祈来日!


○beatle001

shiroppさんへ:
コンサートだけでいえば、ツェッペリン完全復活ですね。歳のことは、こっちも老けましたから、お互いさまです(笑)。

そういうことより、そんな長いブランクを超えて、彼らが復活してくれたことの方がずっとうれしいです。もうこんな完璧なセットリストで、レッド・ツェッペリンを見ることができるなんておもっていませんでしたから。

早くいい映像や音源で、このライヴを体験したいですね。

同じく、祈来日!(笑)



●jinkan_mizuho

ジョンの平和活動は、「金持ちの暇つぶし」とか「単なる人寄せパンダ」と揶揄する人もいますが、ボクはどうもそうとは思えません。ただ、左翼活動家と行動を共にしても、左翼思想には馴染めなかった人だと思います。


抑圧されている思想家や活動家もいったん権力を握ると、弾圧する側に回るのは、過去の歴史の語るところです。
ジョンは、そのような立場とは違うところから関わったのだと解釈してます。
明日、ジョンの映画を見てきます。


○beatle001

jinkan_mizuhoさんへ:
このなかの他のコメント同じことを繰り返しますけれど、ぼくは高級ホテルのベッドや、袋をかぶったままインタビューに応じたり、どんぐりを各国首脳に配布したり、各都市に平和の看板をかかげたり、どうも<金持ちの平和活動>という印象がぬぐえませんでした。これは、ジョンの行為というより、はっきりいってしまうと、当時知り合ったヨーコの平和イベントの側面が大きかったのではないか、とおもっています。


ジョンにも、ビートルズ時代から戦争への関心があったのは事実ですが、その想いが、音楽だけではなく、ああいう奇異な平和イベントとして行動になったのは、配偶者の影響だったのでは。ジョンは、そのときそのときに、人の影響を受けやすいひとでもあると、ぼくはおもっています。


しかし、そういう奇異な平和イベントというのは段々時代のなかで記憶が薄れてきて、ぼくらはもっと音楽やジョンという人間のなかに、彼の<反戦への想い>を感じ、共感するようになってきた、そんな気はしております。



●jinkan_mizuho

ゼップのワールド・ツアー、日本に来て欲しいですね。東京のみじゃあなくて、大阪でも演って欲しいなあ(笑)


セット・リストは、本当にゾクゾクするよな選曲。声は出てなくても、指は動いてなくても、やはり実物を見たいですね(笑)



○beatle001

jinkan_mizuhoさんへ:
彼らは今回本気で再結成コンサートをやったんですね。これまでの2回は、ちょっとさわりを見せてくれた、そんな感じでした。当時、彼らの本気はむしろソロ活動にありましたから(特にプラントは)、ツェッペリンとしての登場は、あくまでファンの要望に応えた、というようにみえました。でも、今回のセットリストを見ると、そんななまやさしい動機で出来るものではない、とおもいました。


彼ら自身が、ツェッペリンの凄さをもう一度追体験したかったのかもしれませんね。



●GORICO

beatleさん、はじめまして……
なのですが、探検隊ほかいろんなところでお噂を耳にしているので
何だか初めての気がしません。というわけで、よろしくお願いします。


この映画はまだ見ていませんが、どこかでshiropさんが書いていたように
ジョンを神格化して反戦平和運動のカリスマにしてしまうのは
違和感があるなあ……と昔から思っていました。
彼の反戦活動が「詩人のもの」であるというコメントを読んで
すんなり腑に落ちた気がします。


ジョンは自分自身を「天才か狂人か、どちらかだ」と言ってたことがあるけど
私にとってのジョン・レノンは「偉大なる凡夫」なのです……どこまでも。



○beatle001

GORICOさん、はじめまして。
売れないホステス、beatleめでございます(笑)。


こちらではbeatleですが、「ビートルズ探検隊」ではsmokyの名前で出ています(笑)。といっても、smokyの方は5年間くらいで消耗し尽くして、只今開店休業の状態ですけど。


これからは、どうかごひいきにしてやってください(笑)。


GORICOさんが共感してくださったように、ジョンの平和活動の成果が一番大きく実を結んだのは、やっぱり歌ですね。


「イマジン」「平和を我等に」「ハッピイ・クリスマス!」「女は世界の奴隷か」……みんな音楽としてすばらしいので、一、二度聴くと耳に残って忘れられなくなります。


jinkan_mizuhoさんへの御返事と繰り返しになってしまいますけど、70年代の奇矯な平和イベントには、もともとイベント活動家(芸術家とはあえていいたくありません)であるヨーコさんの影響が大きかったとおもいます。


全裸ヌードを含むジョンとヨーコの一連のアルバム、ベッド・イン、袋、どんぐり……などの一連の活動を見ると、やっぱりヨーコさんを感じます。


自分はステージに着衣してすわり、観客にはさみで着ている服を切り刻ませていったり、お尻ばかり次々映る短編映画を撮ったり(笑)……そういうハプニング芸術は、ヨーコさんのお得意でした。ジョンにはそれが新鮮で、彼も気が乗って、ヨーコさんの活動に参加したのだ、とおもいますが。


ジョンは「偉大なる凡夫」、というGORICOさんのお言葉、ぼくも共感します。


「あの女イカすぜ!」「スポーツ・カーでぶっ飛ばそう!(笑)」……といったような青春ロックン・ロールを、一人の凡夫の心のなかにまで分け入って、その苦しみや喜びを語る音楽にしたのなんて、すごいことですよね。



●よっちゃん

おひさです!


一時期コージー・パウエルを据えて再結成の噂もありましたが
(あれ?これは噂でしたっけ?実際に演ったんでしたっけ? 記憶あいまいですいません)
彼が亡くなってしまったので、もう絶対にあり得ないと思っていただけにびっくり!
ジョン・ボーナムの息子(とは言ってもすっかりおっさんでしたね(笑))を加えてとは
なかなかやってくれました。
大御所に混じっても臆する事無いドラミングでしたね。
ライブの様子は情報番組でちらっと見ただけですが、
平面的なテレビの音からライブの音の分厚さを感じられたのには更に驚きでした。


全部見てみたいですよね!


○beatle001

2007/12/21 07:16
よっちゃん、お久しぶりです!


先の会社ではお世話になりました。こちらは元気でやっています……なんて、ここを私信の場にしてはだめですね(笑)。


コージー・パウエルは、「ELP」(エマーソン・レイク&パウエルですね、つまり、笑)、やブラック・サバスの再結成には参加しましたけど、ツェッペリンとはやっていませんね。やっぱり噂倒れのようです。


よっちゃんも、再結成したツェッペリンをチラッとみましたか。ぼくは、YouTubeの映像で見ただけですが、けっこういいじゃないですか(笑)。早く本格的な映像や音源が出てほしいです。


移籍組は、みんな元気です。明け番が一緒になると、一杯やっています(笑)。よっちゃんも頑張ってね(また最後が私信になっちゃった)。


【了】