かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

篠崎誠監督『東京島』(上映中)


先の日曜日に見てきました。原作も、おもしろかったですけど、映画も楽しめました。


桐野夏生の原作に忠実につくられています。ほとんど違和感がありませんでした。映画を新鮮に楽しみたいなら、原作はあとで読んだほうがいいかもしれませんね。


40歳を過ぎた中年の女性が1人と、23人の若い男たちが、無人島に漂着して暮しはじめる・・・そういう話です(笑)。


絶滅種のトキが珍重されるように、島で唯一の女性・清子は、男性の欲望の対象として、最初はもてはやされる。しかし、次第に島の情勢が変っていくと、、、清子の置かれる立場も変化していく。



以前、小説『東京島』でも書いていますが、着想がおもしろく、その着想のおもしろさを息切れしないで、最後までひっぱっていきます。


映画では、唯一の女性・清子を木村多江が演じていますけど、これがよかったです。原作よりもずっと美人ですが、映像で見るのには、美人のほうがいいですね(笑)。


離れ島ですから化粧はなくて、ほとんどスッピンですが、かえって顔立ちの美しさがクッキリ出ます。


作品の出来もいいし、内容も地味ではないので、今年の日本映画の話題作の1本になるのではないかとおもいます。