かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

小津安二郎監督『秋刀魚の味』(1962年)



わたしは、小津映画では、この作品を一番はじめに見ている。遺作となった映画を、最初に見たことになる。強烈な印象が残った。


大人たちが料亭に集まって、酒を飲む。あとからあとからお酒を飲むシーンが続く。それだけでも、異様な映画だが、会話も映画らしくなくて、ぶつ切りで、大半がストーリーとはぢかに関連しないものばかりだ。


でも、そこがおもしろい。こんな映画は、外国でも日本でも、見たことがなかった。


秋刀魚の味』は、いま見ても斬新である。