かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

壇れい主演のドラマ『八日目の蝉』


八日目の蝉 DVD-BOX

八日目の蝉 DVD-BOX


映画、原作とどちらもおもしろかったので、テレビ版『八日目の蝉』のDVD3巻をまとめてレンタルする。ストーリーは知っているのに、見はじめると、すぐに惹きこまれた。


映画で野々宮希和子を演じた永作博美は、魂が乗り移ったような会心の演技だったが、壇れいの凍るような美しさも、希和子にあっていた。女優の個性のちがいで、それぞれの「野々宮希和子」を、たのしむことができた。


小豆島に着いてから登場する、希和子に好意を寄せる寡黙な漁師・篠原文治(岸田五朗)は、原作にも映画にもないドラマのオリジナル人物だが、しっくりと物語に溶けていた。篠原文治の登場は、愛情を受けても、その幸せを選択できない希和子の悲しさを、より際立たせている。


『八日目の蝉』は、ロード・ムービーの要素もある。野々宮希和子が次々遭遇する困難に心が奪われ、6話の連続ものが、少しも長いと思わずに見られた。