かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

新藤兼人監督『三文役者』(2000年)

三文役者 特別編 [DVD]


レンタルDVDで見ました。

今は亡き名バイプレイヤー・殿山泰司の、天衣無縫の俳優人生を描いた人間喜劇。監督・脚色は「生きたい」の新藤兼人。撮影を「生きたい」の三宅義行が担当している。主演は、「弱虫」の竹中直人と「皆月」の荻野目慶子。また、殿山氏を知る証言者として「午後の遺言状」の故・乙羽信子も出演している。


(「goo映画」より)


ひと癖もふた癖もある殿山泰司竹中直人が熱演。殿山泰司のことは何も知らないのに、おもしろく見ました。半ノンフィクション映画で、作中の竹中直人に、現代の乙羽信子(2000年には生存していました)が答えるなど、演出も凝っています。

竹中直人は脇役ならいいのですが、主演をやると、演技がおおげさすぎて好きな役者ではありませんが、さすが殿山泰司のような癖のある役者を演じるには、竹中直人の強烈な個性が最適だったかもしれません。

殿山泰司が出演している新藤兼人作品が、当時の映画のまま見られるのもたのしいですし、その撮影現場が竹中直人殿山泰司で再現されるのも、うれしい。

じつは、新藤兼人の作品に、殿山泰司がこれほどたくさん出演していることも知りませんでした。それにしても、新藤兼人は、この映画のとき88歳。信じられないくらい映画は若々しい。