かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

「若き日の黒澤明」特集と淀川長治が語る黒澤明



ringoさんから、番組を収録したDVDをお借りして見ました。


以前黒澤明の自伝『蝦蟇の油』を読んだことがありますが、この「若き日の黒澤明」は、その自伝に沿って、黒澤明の生い立ちと歩みを追ったもの。1991年に放送したものなので、見たような気もしますが、すっかり忘れているので、興味深く見ました。


黒澤明本人の元気な姿が見られることもうれしい特集でした。最近野上照代の本を2冊読んだので、黒澤明について考えるこがおおく、いいときに特集を見ることができました。小さな1シーンにも、心魂傾ける黒澤明という才能が生んだ数々の傑作。


20代の前半、ぼくが日本映画もあなどれないぞ、と興奮したのは黒澤明の『野良犬』、『七人の侍』、『羅生門』、『生きる』を立て続けに見たときでした。


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ringoさんが同じDVD-RAMに収録してくれたのは、淀川長治黒澤明の全作品について寸評する貴重なインタビュー。


亡くなる2ヶ月前に収録されたものですが、質問されて即座に感想をいえる反応の鋭さは、たいへんなものだとおもいました。


ただ全体の感想としては、ずいぶんぼくとは違うなあ、という印象も持ちました。


収録して見せていただいたringoさんには、本当に感謝しています。でなければ、BSどころかテレビもないぼくには、とうてい見ることのできない番組でした。