かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

スティーヴン・ダルドリー監督『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(公開中)


愛する人を失った事実を受け入れるのは誰にとっても容易な事ではない。ある日突然、理不尽に奪われてしまった命なら尚の事だ。ツインタワー崩壊と共に父との別れを余儀なくされた知的で繊細な少年の喪失と再生の道程を描いた本作は、ジョナサン・サフラン・フォアの同名小説を原作に、『リトル・ダンサー』『めぐりあう時間たち』の名匠スティーヴン・ダルドリーが映画化した話題作だ。


父親役のトム・ハンクス、見守る愛を貫く母親役のサンドラ・ブロック、無言の演技で魅せる名優マックス・フォン・シドーほか、バイオラ・デイビスジェフリー・ライトら贅沢なベテラン勢が、主演の新人トーマス・ホーンを守り立てる。


(「goo映画」の解説から)


はじめは主人公の少年が「ものすごくうるさくて」、気持ちがはいっていけなかった。こちらが少年の心によりそうまでに、すこし時間がかかった。


しゃべることのできない老人が登場し(『エクソシスト』で神父を演じた、マックス・フォン・シドーが演じている)、少年といっしょに行動をするあたりから、映画に落ち着きがでてきた。


題材がリアルな出来事なので、素材だけでも感動してしまう要素があるけれど、最後ミステリーの謎解きのような終わり方になるので、すこし気持ちが萎える。


サンドラ・ブロックは老けて、かえって女優としての深みを感じた。