3月20日㈭。祝日。
午前中、Sさんの姉の墓参り。姉(マサエさん)の息子ケンちゃんと上福岡駅(東武東上線)で合流。
墓地は、森を切り開いたようなところにある。「義姉」の墓へ花と線香を供える。
いつもは空いている曲がりくねった道が、お彼岸の墓参りでクルマが渋滞。Sさんも狭い道のすれ違いに神経を集中させた。
上福岡駅の近くへもどって、昨年も寄った中華屋さんで昼食。ケンちゃんとわたしはビールも⋯。ケンちゃんとは上福岡駅でわかれる。
家にもどって昼寝した。
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夜、Sさんの運転で「ウニクス南古谷」へ、城定秀夫監督の『悪い夏』を見にいく。最後の上映は20時55分から。上映までロビーで本を読んで待つ。
第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞した染井為人の同名小説を北村匠海主演で映画化し、真面目に生きてきた気弱な公務員が破滅へと転落していく姿を描いたサスペンス。
(「映画.com」から)
原作を先に読んでいた。生活保護を不正受給している女や男が登場する話なので、正当に受給を受けている人たちに悪いイメージを与えないだろうか?
しかし、これは喜劇なのだ。社会問題を啓発する映画ではない。
映画と原作の大きな違いは結末。抑制を効かしたうえで、希望のもてる終わり方に、原作を修正している。
城定秀夫監督の配慮なのか、暴力シーンもくどくない。ダラダラ描かないで、サッと画面が変わる。だから見ていられた。
最後、出演者がみんなひとつの場所(ここでは狭いアパート)に集まってきてしまう収拾不能なドタバタ加減は、三谷幸喜監督の群像喜劇を連想させる。
主演の北村匠海(きたむら・たくみ)をはじめ、出演者がみんな生きいきしている。出番の多寡にかかわらず自分のポジションでしっかり活躍している。
この映画のダーティ・ヒロインは河合優実。自閉症の子どもを持ったシングルマザーを演じている。いち作品封切られるごとにちがった河合優実が見られるので楽しみ。
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映画の終わりは23時。
Sさんもわたしもたのしんだ。