かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

『麦秋』と『空海』をハシゴする(2月25日)。

小津安二郎監督『麦秋』。



2月25日、日曜日。「ウニクス南古谷」へ、小津安二郎監督の『麦秋』を見にいく。これまでなんども見た作品だけど、映画館で見られる機会は限られているので、前日ネットで予約して、妻といっしょに見にいく。


個人的には、小津安二郎作品のなかで、『東京物語』と『麦秋』が特別に好き。『麦秋』の、子供たちを使ったユーモアはたのしいし、なによりも、原節子の表情が明るい。


紀子三部作(原節子は、どの作品も、紀子という同じ名前ででている)といわれる、『晩春』、『麦秋』、『東京物語』のなかで、いちばん原節子の明るい笑顔を見ることのできるのは、この『麦秋』。それを大きなスクリーンで堪能できるのが、うれしい。



麦秋』の原節子は、輝いている。



麦秋』と『青い山脈』の原節子が、いちばん好きかも。


それと、先日、川良浩和著『忘れられないひと、杉村春子』(電子書籍)という本を読んだばかりで、今回は、杉村春子の演技にも注目する。舞台、映画で活躍した杉村春子が、名女優中の名女優だったことを、この本であらためて知った。映画の杉村春子はこれからも見る機会があるとおもうけど、演劇は、その時代でなければ見られない。いちど杉村春子の舞台を見たかった。



小津安二郎自身が、小津映画の4番バッターは、杉村春子だと、雑誌のインタビューで語っているのを読んだ記憶がある。


今回は、原節子杉村春子を中心に、『麦秋』をたのしむ。なんどみても、味わいのある名作。




チェン・カイコー監督『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』。



摩訶不思議な美しくて妖しい映像をたのしもうと、『麦秋』に続いて、『空海』を見る。時間も、『麦秋』がおわって、15分後だったので、ちょうどよかった。家の用事がある妻は、いったん帰って、映画がおわるころ、また迎えにくることに。



話は、楊貴妃の死の真相を空海たちがつきとめていく、というようなシンプルなもの。見どころは、やっぱり豪華絢爛、耽美をきわめる映像美にあった。


空海』予告編↓
https://www.youtube.com/watch?v=k6SgXKXawSw



映画がおわって、喫茶店でコーヒーを飲んでいると、妻から到着した、というメールがはいる。すぐに出て、近くにある回転寿司の「スシロー」で遅い昼飯を食べて、川越の家へ帰る。