かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

映像詩のような映画『ぼくのお日さま』を見る(9月21日)。



9月21日㈯。晴れ。
ららぽーと富士見」へ、奥山大史(おくやま・ひろし)監督の『ぼくのお日さま』を見にいく。Sさんの運転。


午前8時15分から1日1回だけの上映。眠気が残っている。


途中、事故によるクルマの道路渋滞があったので、上映時間ギリギリになりあわてた。


しかも駐車場のエレベーターに、映画館のあるビルへ接続する階数の案内がない。自動販売機の入れ替えをしている男のひとに教えてもらい、上映時間少し前にはいった。




「僕はイエス様が嫌い」で第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を受賞した奥山大史(おくやま・ひろし)が監督・脚本・撮影・編集を手がけ、池松壮亮を主演に迎えて撮りあげた商業映画デビュー作。


(「映画.com」より)


www.youtube.com

(公式サイト)
https://bokunoohisama.com



美しい映画だった。


まず映像全体が美しい。雪国の風景が美しい。人物をとらえる映像が美しい。


少年が少女を見る目には、憧れと恋がまじっているが、心の中が、言葉ではなく、映像で表現される。それが美しい。


ハッピーエンドに近づいていくのか、とおもうと、予定調和では終わらなかった。


静かな哀しみが胸にひろがるラストシーンが、美しい。


こんな愛おしい結末であったとは…。


コーチ役の池松壮亮がいいし、吃音の男の子も可愛い。


そして、この年齢特有の少女が放つ、一瞬に近い清冽な「きらめき」。


少年ではなくても、恋した気持ちになってしまう。


映画を撮った奥山大史(おくやま・ひろし)監督は、28歳。


先日見た『ナミビアの砂漠』を撮った山中揺子(やまなか・ようこ)監督は、27歳。


作風はちがっても、どちらも新鮮。恐るべし!



映画館へ行くまでのドタバタを忘れて、Sさんもわたしも満足して映画館を出た。