かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

NHKハイビジョン〜「戦時下の詩と夢・竹内浩三」


tougyouさんがこちらで紹介している番組ですが、昨夜放映されたとおもいます。どんな番組に構成されたのか、楽しみでもあり不安でもあります。

ringoさん、ご覧になっていたら感想お願いしますね。そして録画していたら貸してください(笑)。


戦死やあわれ (岩波現代文庫)


ぼくは、時々竹内浩三の本を拾い読みします。例えば、、、

■わかれ


みんなして酒をのんだ
新宿は、雨であった
雨にきづかないふりして
ぼくたちはのみあるいた
やがて、飲むのもお終(しま)いになった
街角にくるたびに
なかまがへっていった


ぼくたちはすぐいくさに行くので
いまわかれたら
今度あうのはいつのことか
雨の中へ、ひとりずつ消えてゆくなかま
おい、もう一度、顔みせてくれ
雨の中でわらっていた
そして、みえなくなった


竹内浩三は、1945年フィリピンで死んでしまいました。戦死か病死か、定かでありません。


彼の姉<こう>は、いう。


「あの子が人と殺しあっている姿は、どうしても想像できません」*1


彼の姉のもとへ、浩三の骨壺が届きましたが、なかに彼の骨ははいっていませんでした。



【追記】:早速ringoさんが番組の感想をアップしてくださいました。こちらです。

*1:正確な引用ではありません