畠山理仁(はたけやま・みちよし)著『黙殺 報じられない”無頼系独立候補”たちの戦い』の第1章に、東京都知事選に立候補するマック赤坂氏が、登場する。彼は、政見放送に、スーパーマンの衣装で、現れた・・・。
しかし、マック赤坂氏が、最初から奇矯な選挙運動を展開していたわけではなかった。マック赤坂氏は、はじめ、ふつうに政見放送も街宣もやっていた。しかし、マスコミは、「無名の新人」を黙殺する。報道してくれない。有権者に、こういう立候補者が存在していることじたい認知してもらえない。
何度も立候補したが、落選が続く…。
マック赤坂氏は、「無名の立候補者」の声は、どうしたら有権者に届くのだろうと考えた。彼らをふりかえさせるには、どうしたらよいか?
そこからマック赤坂氏の独自(?)な選挙運動が展開されるようになった、という。
次は畠山氏の本からの引用。記憶に留めておきたいので…。
私(畠山氏)は、こうした差別的な扱いを受け、負けても負けても、選挙への情熱を維持し続けているマックに、こう聞いたことがある。
「あなたは何を壊したいのか」
普段はどんな質問にもギャグやユーモアを交えて答えるマックが、この時ばかりは大真面目な顔で答えた。
「私が壊したいのは、体制、常識、コメントばかりして行動できない人。そのすべてを壊したい。政見放送も壊したい。だからNHKで流れる政見放送でスーパーマンのコスプレをやる。NHKは日本の保守的な部分、とんでもなく常識的な部分だ。しかも、NHKに出れば日本人はコロッと信用する。おれはNHKという権威に対する過度な信頼感も壊したい。何も考えずに信用してしまう日本人の無意識を壊したい。
それを一旦壊したら、瓦礫の中から何かが生まれる。そこなんだよ、私の原点は」
わたし(smoky)自身、畠山氏の本を読んだり、ネット番組での発言を聞くまで、「無頼系独立候補」(泡沫候補)に関心をもったことがなかった。
しかし、最初からメディアが、「主要候補」と「泡沫候補」にふるい分けてしまうのって、これ民主主義選挙といえるのだろうか、という畠山氏の問いかけに、「う〜ん」と考えてしまった。
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【付記】(マック赤坂氏は、2019年の「港区議会議員選挙」で初当選している)
マック赤坂氏「 過去の選挙結果」
- 【落】 港区議会議員選挙 2007年4月30日(無所属)
- 【落】 第21回参議院選挙 2007年7月29日 東京都選挙区(日本スマイル党)
- 【落】 第45回衆議院選挙 2009年8月30日 東京1区(スマイル党)
- 【落】 第22回参議院選挙 2010年7月11日 東京都選挙区(スマイル党)
- 【落】 東京都知事選挙 2011年4月10日(スマイル党)
- 【落】 大阪府知事選挙 2011年11月27日(スマイル党)
- 【落】 新潟県知事選挙 2012年10月21日(スマイル党 )
- 【落】 東京都知事選挙 2012年12月16日(スマイル党 )
- 【落】 第23回参議院選挙 2013年7月21日 東京都選挙区(スマイル党)
- 【落】 東京都知事選挙 2014年2月9日 (スマイル党)
- 【落】 大阪市長選挙 2014年3月23日(スマイル党 )
- 【落】 東京都知事選挙 2016年7月31日(無所属 )
- 【落】 東京都議会議員選挙 2017年7月2日 世田谷区選挙区(無所属)
- 【当】 港区議会議員選挙 2019年4月21日(無所属)
(「Wikipedia」より)