写真館を継いだ民郎(浅野忠信)は、幼なじみが連れてきた、友人亜弥子(エリカ)と恋に落ちる。二人には、寂しさで惹かれあうものがあった。
亜弥子は妊娠し、幸せな日常がはじまったが、たまたま街で彼女を見かけた少年に殺害される。動機らしい動機もなく、あまりにも簡単すぎた。
少年法に保護された犯人は、思いのほか軽い刑で、少年院を出所する。
理性でコントロールしようとしながらも、抑えがたい犯人への憎しみがふくれあがる……民郎は、ナイフを持って亜弥子を殺害した少年に近づく。
★★★
復讐劇にすることなく、深く愛した恋人を、突然殺害された、民郎の喪失感と悲しみをていねいに描いています。自然流の演技で、深い内面を表現できる浅野忠信が、まぶしいくらい素晴らしい!
監督の日向寺太郎について、ぼくは全然知識がありませんでしたが、「goo」の解説を読んで、黒木和雄監督の助監督をしていたことを知りました。注目したい新鋭監督のひとりです。