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DVDレンタルで見ました。
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保険外交員で、仕事をとるため客に身体を許してしまい、故郷(宮城・三陸町)にいられなくなる今日子(安藤サクラ)。
母に暴力をふるう父を殺してしまい、少年院に服役する修一(柄本佑<えもと・たすく>)。
ふたりは故郷を離れ、それぞれ東京で新しい生活をはじめる。
そうしたなか、2011年3月11日、東日本大震災が起こる。大きな津波に襲われる故郷(南三陸町)の壊滅的な光景を、ジッとテレビで見つめるふたり・・・・・。
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安藤サクラと柄本佑がいいですね。わたしには、映画の内容以上に、ふたりの好演が強く印象に残りました。
安藤サクラは、ヤン・ヨンヒ監督『かぞくの国』(2012年)で、うまい女優さんだなあ、とおもっていましたが、今回も、複雑な心情を淡々とした演技で表現しています。
この女優、父が奥田瑛二で、夫が柄本佑なんですね。知りませんでした。
映画は、安藤サクラと柄本佑の、まったく別々の物語が進んでいきます。それも、途中で交錯してドラマが動いていく、というのではなくて、最後までふたりのストーリーが重なることはなく、ただ廃墟のようになった故郷をたずねて、そのなかを歩くときに、同じ画面にふたりが映ります。
被災地の同じラーメン屋さんにはいって、それぞれ離れた席で、ふたりともラーメンを食べますが、そこでもこのふたりが何か会話を交わしたりする、ということはないまま。
心のなかで一度は失った故郷を、それぞれの思いのなかで、いま訪ねている・・・・・それがこの映画のふたりの共通部分なのか。
その触れ合わない主人公たちの描き方が、わたしには新鮮でした。
それから、血の出る場面が苦手なので、もっとサラッと描いてほしいのです。この作品でも目を被って見たくない場面がありました。ああいうシーンって、ほんとに必要なのかな。