妻沼(めぬま)の聖天(しょうでん)さま。国宝の建物(くまがや市商工会HPより)
5月5日(水)、晴れ。
ゆうべ妻が電話したら、明日は弟が休みだというので、近くをドライブして、「日帰り温泉→昼飲み」をやろうと予定を決める。
妻を乗せ1時間半ほどクルマを走らせ、午前10時に弟をひろう。
地元は弟のほうが詳しいので、運転を弟に交代。
まずは、熊谷の三ケ尻(みかじり)にある竜泉寺へ。
以前、テレビ番組で紹介されていたのにどこにあるのか知らなかったので、弟に連れていってもらった。
テレビに映された竜泉寺は惹かれるものがあったけれど、実際いってみると世俗的な臭いのするお寺だった。
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妻沼に弟おすすめの蕎麦屋があるというので、いってみたら休み。もう1軒の蕎麦屋は、閉業。
3件目は、まだ11時半頃なのに、満席で少し待たされた。
蕎麦を食べながら、わたしだけビール。
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お昼をすませて、妻沼(めぬま)の聖天(しょうでん)さまへいく。はじめてではないけれど、ひさしぶり。ここは本殿が国宝に指定されている。以前は無料で奥まで見られたが、国宝になってからは、拝観料700円になった。
しばらく境内を散歩する。
お寺めぐりはこのくらいで、ということで、日帰り温泉は割愛。昼飲みのできるお店へいく。3人で個室だからいいだろう、ということで弟と飲む。
おすすめ映画として、熊谷では5月7日から拡大公開になっている今泉力哉監督『街の上で』の話をした。
2時間ほどして、弟を家へ送り、川越へ帰る。
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夕方、一度寝てから目がさめる。
夕飯を食べてから、Netflixで成瀬巳喜男監督の『乱れる』(1964年製作)を見る。わたしがはじめて見たのは公開の時よりずっとあとだが、成瀬映画のなかでも、とくに好きな作品で、それからなんどとなく見ている。今回は、妻がひさしぶりに見たいと言い出した。わたしに異存がない(笑)。
1964年のころ。近代化の波が、押し寄せる。街にスーパーが進出してきて、個人商店を圧迫しはじめた。
商店街を、スーパーの宣伝カーが、歌のない「高校三年生」をけたたましく流しながら走りぬけていく。
個人商店は、卵を1個11円で売っているが、スーパーでは5円だという。価格で競争できない。
脚本は、松山善三。
映画の細かな内容については、これまでブログで何回か書いているので、はぶきます。
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ラスト・シーンで高峰秀子と加山雄三(まだ若大将シリーズがつくられる前。シリアスな俳優として出演している)が立ち寄る温泉地は、山形県の「銀山温泉」。
両脇に立ち並ぶ温泉宿。その中心に川が流れ、湯煙が立ち上っている。
いっぺんロケ地を見たくて、山形へ赴任していた知人のアパートに泊めてもらったことがある。
いってみると映画のイメージよりも、奥ゆきのない、意外に狭い温泉街だった。
妻は、ずっとむかし、池袋「文芸座」の成瀬巳喜男特集のとき、わたしといっしょに『乱れる』を見ている。
でも、今回初めて見たように感心していた(笑)。