かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「文豪・夏目漱石〜そのこころとまなざし」(9月26日、両国を歩く)

■旧安田庭園〜東京都慰霊堂〜相撲博物館 やっと涼しくなったので、Kさんと両国を散歩する。最大の目的は、きょうからはじまる江戸東京博物館の「文豪・夏目漱石〜そのこころとまなざし」。漱石のこうした企画は意外に少ないので、見逃せない。 旧安田庭園(…

溝口健二監督『武蔵野夫人』(1951年/東宝)

原作:大岡昇平 脚本:依田義賢 出演:田中絹代、轟夕紀子、森雅之、片山明彦、山村聡 両親の財産を守りながら暮す道子は、俗物の夫と暮していた。そこへ従弟の勉が復員してきて居候をはじめる。やがて道子と勉との間に愛が芽生え……。当時のベストセラー、大…

溝口健二監督『噂の女』(1954年/大映)

脚本:依田義賢、成沢昌茂 出演:田中絹代、久我美子、大谷友右衛門、新藤英太郎 京都の色街・島原で置屋兼茶屋を女手ひとつで経営する母と、店でかかえる太夫たちに同情しながらもその商売を嫌う娘との葛藤を描く。のちに監督業に進出した田中絹代は、本作…

リチャード・エアー監督『あるスキャンダルの覚え書き』

[rakuten:es-toys:10104821:image] 制作:2006年/アメリカ映画 原作:ゾーイ・ヘラー 脚本:パトリック・マーバー 出演:ジュディ・デンチ、ケイト・ブランシェット ベテラン歴史教師のバーバラは新任の若い美術教師シーバに親近感を覚えるが、シーバの教え…

イニャリトゥ監督『バベル』

[rakuten:book:12101665:image] 制作:2007年/メキシコ映画 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、菊地凛子 モロッコの片隅で放たれた一発の銃弾がアメリカ・日本の…

沢田順介監督『毬の行方』(1930年、無声映画)

原作:佐藤紅緑 撮影:久山義遠 出演:山口定江、筒井徳二郎、佐々木美代子 活弁士:松田春翠 貧しい馬方の娘として生まれた一子(かずこ)が、度重なる不幸な境遇を暖かい友情と恩師の励ましで乗り越え、力強く生きて行く様を描いている。 現代では失われて…

Sさん夫妻、熊谷へくる(9月16日)

千葉に住んでいて、いまは秋田に単身赴任しているSさんが、奥さんと遊びにくることになっていた。 15時川越駅へSさん夫妻着く。そのままクルマで熊谷へ向かう。途中、吉見観音を見物。静かな何もないところにある寺だが、巡礼者が何人か参拝していた。 ■吉見…

溝口健二監督『女優須磨子の恋』(1947年/松竹)

原作:長田秀雄 脚本:依田義賢 出演:田中絹代、山村聡、小沢栄太郎 女優・松井須磨子と、文学者で新劇運動の先駆者、そして妻帯者であった島村抱月の悲劇的な恋。当時の舞台劇の再現を豊富に盛り込みながら、自由恋愛に対する偏見や重圧に挑んだ須磨子の姿…

溝口健二監督『夜の女たち』(1948年/松竹)

原作:久坂栄二郎 脚本:依田義賢 出演:田中絹代、角田富江、高杉早苗 瓦礫の風景が残る戦後間もない大阪新世界を舞台にパンパン(街娼)の群れをリアリズムで描き当時大ヒットした。トップスター田中絹代がパンパンに転落した戦争未亡人という汚れ役を熱演…

溝口健二監督『マリヤのお雪』(1935年/松竹)

原作:川口松太郎 脚本:高島達之助 出演:山田五十鈴、原駒子、夏川大二郎 モーパッサンの「脂肪の塊」を川口松太郎が翻案。西南戦争のさなか、町を出るため名士を乗せた馬車には酌婦のお雪たちも乗り合わせていた……。溝口作品としては珍しく銃撃戦が描かれ…

溝口健二監督『残菊物語』(1939年/松竹)

原作:村松梢風 脚本:依田義賢 出演:花柳章太郎、高田浩吉、森赫子 現在残る芸道三部作のうちの1本。歌舞伎役者と彼を支える女性との悲恋を描く。ワンシーンワンショットに近い入念でねばり抜いた撮影によって、溝口の「長廻し」撮影は完成の域に達した。 …

11月26日、レッド・ツェッペリンが一時的再結成!

ロック・ファンはもう知っているでしょうけど、こちらのニュースを見て、びっくりしています。 レッド・ツェッペリンが、ロンドンで再結成コンサートをやるそうです。 これまでも、85年(あの「ライヴ・エイド」)ともう1度88年に一時的な復活をしていますけ…

新文芸座はいま溝口健二特集です

9月8日(土)からはじまって、9月21日(金)まで、日替わりで溝口健二特集をやっています。上映は、1日2本。最近こういう旧作特集をやっても、1本1本入替制をとる映画館が多くなったので、1回の入場料金で2本見られる「新文芸座」は、むかしからがんばってい…

新藤兼人監督『愛妻物語』(1951年)

配給:大映 脚本:新藤兼人 美術:水谷浩 出演:宇野重吉、乙羽信子、滝沢修 むかし脚本を読みながらずっと見るチャンスがありませんでした。新藤兼人監督のデビュー作。半自伝的作品です。 ★ ★ ★ 京都へやってきた沼崎敬太(宇野重吉)は、憧れの坂口監督(…

新藤兼人著「ながい二人の道 乙羽信子とともに」

jinkan_mizuhoさんが、8月26日のブログに新藤兼人の「愛妻記」について書かれていますが、この本もまた「彼女へのレクイエム(鎮魂曲)」です。 ◆ ◆ ◆ 新藤兼人は、つくりたい映画をつくるために独立プロの「近代映画協会」を設立。しかし、新藤の先鋭的な映…

再び「Beatles In Budokan 1966」を見る(9月7日)

夕方ringoさんのキルト作品「Beatles In Budokan 1966」を拝見しに、渋谷の東急本店へいく。会場へはいって見ていくと、奥の壁面、一番目立つ位置に、その作品はありました。ビートルズが好きなひとなら、すぐ目に飛び込んでくる場所です。 武道館の「The Be…

三遊亭圓朝の世界を楽しむ!

しばらく前に買ったまま読みそびれていた、雑誌「東京人」の三遊亭圓朝特集を読む。圓朝作の落語や人情噺は多く、原作を意識しなくても、ふだんから自然自然となじんでいるものがほとんどだ。 わたしが噺や映画で知っている作品だけでも、、、 【怪談】 怪談…