かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

黒澤明監督『蜘蛛巣城』(1957年)

[DVD]" title="蜘蛛巣城 [DVD]">蜘蛛巣城 [DVD]出版社/メーカー: 東宝発売日: 2007/11/09メディア: DVD クリック: 27回この商品を含むブログ (26件) を見る 製作:黒澤明、本木荘二郎 原作:ウィリアム・シェイクスピア 脚本:小国英雄、橋本忍、菊島隆三、…

島村利正『奈良飛鳥園』

奈良飛鳥園作者: 島村利正出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1980/03メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る実在の人物、奈良飛鳥園の創設者、小川晴暘を主人公とする、実名小説です。端整な島村利正の文章が、最高の形で生きた傑作だとおもいまし…

松島哲也監督『ゴーヤーちゃんぷるー』(2005年)

jinkan_mizuhoさんのブログ<こちら>を拝見したのが、見るキッカケになりました。 都会の人間関係に傷ついた少女が、沖縄の素朴なひとたちとの生活で心を癒され、再び都会へ帰っていく、という話。 山田洋次監督の『学校』第1作も、そんな話だったような気…

ローリング・ストーンズ「リトル・レッド・ルースター」

ローリング・ストーンズの「リトル・レッド・ルースター」を聴いたのは、1964年でした。日本では、「テル・ミー」に次いで2枚目か3枚目に発売されたシングルだとおもいますが、この辺の記憶はハッキリしません。 「リトル・レッド・ルースター」は、歌という…

夏堀正元「虚構の死刑台〜小説・幸徳秋水」より〜続き(自分のためのメモ)

本からの抜粋。 日露開戦にむかってうわすべりしていく世論に敢然として抗して、反戦論を喧伝しようとする幸徳秋水(写真)と堺枯川(さかい・こせん)のたぎるような情熱は、退社後(注:を参照)1ヵ月の11月15日には『平民新聞』の発行となって結実した。…

夏堀正元著『虚構の死刑台〜小説・幸徳秋水』より

幸徳秋水は、日露戦争の当初、日本中が開戦の熱気に沸くなかで、徹底的な反戦論を説いた。 時を同じくして、ロシアのトルストイ(77歳)もキリスト信者の立場から非戦論を発表する。翻訳したのは、幸徳秋水と堺利彦である。 しかし、秋水は、同じ非戦を主張…

西川美和監督『蛇イチゴ』(2003年)

西川美和監督の、『ゆれる』の前作です。先にtougyouさんがブログで紹介されているのを見て(こちら)、さっそくレンタルしてみました。 是枝裕和がプロデュース、監督は『ゆれる』の西川美和。 この組み合わせ、となれば、つまらないわけがないですね。実際…

新藤兼人監督『狼』(1955年)

それぞれ金に困って生活に追いつめられた5人の男女が、保険外交員の就職試験を受けにくる。運良く合格、と思ったら、受験者の全員が合格している。 張り切って保険の勧誘に精を出してみたが、契約は一向にとれず、ますます生活状況は、厳しさを増すばかり。 …

新藤兼人監督『ふくろう』(2003年)

東北の奥に新しい開拓村が発売され、脱サラなどをした人たちが、ここへ入植してきたが、ここの土地は、不毛で、何も作物を育てることができなかった。入植者たちは、あきらめ、やがて去っていったが、最後まで残ったのが、大竹しのぶと伊藤歩の母娘。 髪はの…

中沢啓治著『はだしのゲン自伝』

あの「はだしのゲン」の著者の自伝です。これを読んで、マンガ「はだしのゲン」が、ほとんど事実そのままに近い作品だ、ということを知りました。 「はだしのゲン」は、マンガというわかりやすい表現だけに、世代を超えて、多くのひとに(外国に翻訳もされて…

リメイク版、コナン・ドイルの名作「失われた世界」(2002年)

製作国:イギリス 原作:アーサー・コナン・ドイル 監督:スチュアート・オーム、スチュアート・オルメ 出演:ボブ・ホスキンズ ピーター・フォーク トム・ウォード ジェームズ・フォックス エレイン・キャシディ マシュー・リース コナン・ドイルの名作を、…

イングマール・ベルイマン監督『不良少女モニカ』(1953年)

[rakuten:mammoth-video:10002679:image] 【注】:「goo映画」の情報では製作年が1953年ですが、他のサイトでは1952年となっているものもあります。一応ここでは「goo映画」のとおり、1953年としました。 製作国:スウェーデン 脚本:イングマール・ベルイマ…

権藤普(聞き手)『つげ義春漫画術上下』(1993年)

[rakuten:daiou:10005519:image] ぶ厚い本が2冊、携帯に不便で、気になりながら、つい読みそびれていましたが、今回勇気を出して持ち歩き(笑)、読破しました。読んでみれば一気に読めるおもしろい本でした。 なにしろ、あのつげ義春が自身の作品を、聞き手…

ringoさんのキルト作品「LOVE」と、ビートルズ探検隊のオフ会に参加(9月6日)

今年も、ビートルズ探検隊のみなさんとringoさんの新しいキルト作品を見ることができました。ringoさんの今年の作品は「LOVE」。数年前、ジョージ・マーチン父子が新たに編集したアルバム『LOVE』(写真)のジャケットをヒントにしたものでした。黄色をベー…

川本三郎著『火の見櫓の上の海〜東京から房総へ』〜つげ義春「海辺の叙景」のこと

川本三郎著『火の見櫓の上の海〜東京から房総へ』は、文学などにあらわれた千葉県の房総を、川本三郎がひとり旅で歩き、その寂れた魅力を記した本だ。 川本三郎が、はじめて房総へ旅したきっかけは、つげ義春を読んで強く惹かれたからだという。川本三郎は、…