かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2006-01-01から1年間の記事一覧

リンゴ・スター&オール・スター・バンドの足跡

ringoさんからお借りして、これまでCDだけで聴いていたリンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンドの12年間にわたるベスト・ライヴを、映像で見せていただきました。ロック50年の歴史が、その渦中にあったバンドの中心メンバーによって、このように再現さ…

スティーヴン・スピルバーグ監督『ミュンヘン』

2006年:アメリカ映画 主演:エリック・バナ、ダニエル・クレイグ この映画のあらましは…… 『宇宙戦争』で本格SFパニック巨編を撮り上げたスティーヴン・スピルバーグ監督が選んだ次なる題材は、オリンピック史上最悪の悲劇と報じられた1972年のミュンヘンオ…

100日で、100万人が虐殺された恐怖のなかで…

■テリー・ジョージ監督『ホテル・ルワンダ』 2006年:イギリス/イタリア/南アフリカ合作 出演:ドン・チードル、ソフィー・オコネドー、ホアキン・フェニックス 「愛する家族を守りたい。」ただ1つの強い思いが、1200人の命を救った……。 こんな映画のコピー…

広島と長崎、原爆投下を描いた2つの小説を読む

ぼくは1949(昭和24)年生まれなので、戦争を体験しない世代です。小学校へ入ったときに、あたらしい憲法について説明を受け、日本は永遠に戦争を放棄しました、と女性の先生からいわれました。民主主義についても、説明を受けました。どんなことも、みなさ…

ニール・ヤングを聴くと、「ピース・アンド・ラヴ」は絵に描いた餅ではないと思う

昨日(7月28日)はぼくの誕生日でした。1日どこも出ずに家で本を読んだり、DVDを見ていたりしていましたが、朝からお酒を飲んでいたので、本もすすまないし、DVDを見ながら寝ちゃうし、ダラダラしたまま1日が終了しました。夕方、近くのお酒の飲める食堂へい…

稲垣浩監督の2本(7月25日)

現在池袋の新文芸座は、「豊田四郎監督と稲垣浩監督」の特集をやっています。いまは、稲垣浩監督の方になっていて、昨日(7月25日)の仕事あけにいってきました。見たのは『決闘巌流島』(1956年。主演:三船敏郎、鶴田浩二)と、『秘剣』(1963年。五味康佑…

樋口真嗣監督『日本沈没』

1970年代のはじめに、ぼくは小さな本屋さんにつとめていました。その本屋さんに平積みされた小松左京作『日本沈没上下』(カッパ・ブックス版)は、補充しても補充しても、1日で飛ぶように売れていきました。自分でも、さっそく読んでみました。時代の空気も…

ギンレイホールの2本(7月17日)

■デヴィッド・クローネンバーグ監督「ヒストリー・オブ・バイオレンス」 2005年 アメリカ映画 主演:ヴィゴ・モーテンセン、マリア・ベロ、エド・ハリス アメリカ中西部の田舎町でダイナーを営むトムは、ある夜押し入った2人組の強盗を逆襲し、客や友人を救…

中野孝次著「風の良寛」

ringoさんがすっかり着物の世界にはまっているように、こちらは中野孝次の世界に埋没しています、なんて書いてみましたが、ウソですよ(笑)。とても、こちらはそんな深いものではありません。中野孝次が深くないのではなくて、ぼくの理解が浅いのです。いく…

フランソワ・トリュフォー監督「柔らかい肌」(DVD)

以前ringoさんがブログにアップしている記事を拝見して、ずっと見たいとおもっていた映画でした。しかも、女性を描いたら、世界屈指の名監督ではないかとおもっているフランソワ・トリュフォー監督の作品です。 【注】:ringoさんのブログ記事は、こちらへ …

黒木和雄著「私の戦争」

黒木和雄は、学徒動員で、宮崎県の都城(みやこのじょう)市の工場にいた。1945(昭和20)年5月8日、沖縄から飛来したアメリカのグラマン艦載機に奇襲される。学友10名が爆死(のち1名が病没)し、黒木は、奇跡的に助かる。少し長くなりますけど、黒木和雄…

「戦争体験を後の世代に伝えるために」(黒木和雄「私の戦争」より)

北朝鮮の「ミサイル発射訓練」(そう北朝鮮は発表している)以来、日本にもいよいよ恐れていた戦争の影が現実感をおびてきたかのようだ。テレビでも雑誌でも「先取防衛」などという言葉が飛び交っている。でも、いまここで慎重になりたい。戦争というのはサ…

最後の日〜竹原、岡山

■早朝、竹原へ向かう朝早く起きて、竹原へ向かう。三原駅で竹原へ行く電車が1時間に1本程度しかないことに気づいたが、幸い30分ほどで来た。竹原までの電車からの眺めが、海と並行しているので、たのしかった。関東で見る海は、海の向こうは水平線だが、ここ…

尾道を歩く

この日、雨では、とおもっていたが、曇りで、時々晴れ間がさすちょうどいい天気。とはいえ、何度も坂を登るので、歩いているとひっきりなしに汗が流れてくる。 尾道の路地は狭く、曲がりくねっている。時には家と家の軒がぶつかりそうなほど幅が狭い。戦災に…

倉敷へ

今日からN(息子26歳)と2泊3日の旅行。Nと二人で旅行するのは、去年の秋京都へ行って以来、2度目になる。 朝7時50分羽田発の飛行機で倉敷へ向かう。1時間ほどで岡山空港へ到着。空の旅は早い。1時間前には東京にいたのに。 心配なのは天気。しかし、空港…

尾道

明日から2泊3日で、尾道、倉敷へいってきます。格安の旅行です(笑)。それで、先日志賀直哉「暗夜行路」の尾道を描いた部分を読み返し、今日は小津安二郎監督の「東京物語」を見ました。ぼくが、20歳台のころから、もっとも敬愛してきた小説と映画です。志…

リンゴ66歳おめでとう!(shiroppさんへのコメントとして)

長いのでshiroppさんへトラックバックさせていただきました。shiroppさんの記事は、こちらです!リンゴ66歳、素晴らしいですね。彼の今もなお体格はスリムで、元気なことといったら。こんな66歳いますか、っていいたいです。shiroppさん、ぼくも『リンゴ』、…

明日7月7日、リンゴ・スター66歳!

明日7月7日は、リンゴの誕生日です。リンゴは明日で66歳。元気ですね。現在はアメリカでツアー中でしょうか。『リンゴ・ラマ』(ハードなドラムが圧巻でした)、『チューズ・ラヴ』と最近のソロ・アルバムは至って内容がよいので、新作が楽しみです。それと…

ふだん着感覚で戦争のなかに生きた竹内浩三のこと

ぼくは、2005.12.19と2006.01.08のブログで、詩人竹内浩三のことをアップしました。そこに、詳しく竹内浩三をサイトで紹介しているmsetさんから次のようなコメントをいただきました。msetさん、ありがとうございます。 お邪魔します。竹内浩三のサイトを作っ…

ウォルフガング・ペーターゼン監督「ポセイドン」

あの有名なパニック映画の草分け「ポセイドン・アドヴェンチャー」のリメイク、ということはどなたもご存知だとおもいます。ですから、どうしてもオリジナルと較べてしまいますね。オリジナルは、劇場で見て興奮し、それからぼくはしばらく上映されるパニッ…

是枝裕和監督「花よりもなほ」(上映中)

「誰も知らない」を撮った是枝裕和監督の新作。しかし、「誰も知らない」はよかったですね。あまり内容を知らなくて映画を見にいきましたが、見ていて心がうきうきしてきました。「すごいすごい、うまいうまい、なんてみごとなの」……心で拍手してました。 だ…