成瀬
jinkan_mizuhoさん、「流れる」の映画評、ありがとうございます。 敬愛する成瀬巳喜男監督を評価してくださる有力な味方がまたひとり増えて、とてもうれしいです。「人を信ずることとは、何なのか?それは、人がいいだけでは身の破滅を意味するのか?」(jin…
ringoさんが「晩菊」というタイトルから、ロマンティックな映画を想像し、裏切られたというのが、可笑しいですね。ringoさんらしくて、つい笑ってしまいます。だって、「晩菊」は、元芸者の杉村春子が金貸しをやって、したたかに戦後を生き抜いていく、いわ…
パナソニックのDVDプレイヤーを購入したおかげで、ringoさんから、DVD-RAMに録画してある成瀬巳喜男作品他、をたくさん送っていただきました。これから、休日の時間を見ながら、1つ1つ見せていただこうとおもっています。まさに、宝の山へ踏み入るようなわ…
■これは、tougyouさんのブログ2006年2月3日の記事へのコメントとして書いています。吉田喜重は、映画は1本も見ていなくて、なぜか小説1冊と「絢爛たる影絵」という小津安二郎監督を書いたものを読んだことがあります。小説の方の内容は忘れましたが、「絢…
ringoさん、トラックバックありがとうございます。未亡人役の高峰秀子は、本当にきれいですね。魅力という点でいえば、若かった時代より、この頃の方が輝きをましているような気がします。加山雄三が、高峰秀子演じる兄嫁に惹かれてしまうのが、ちっともウソ…
この映画、去年池袋の新文芸座の成瀬巳喜男監督特集で見て、かなりおどろきました。作品じたいもよかったのですが、ラスト・シーンが成瀬巳喜男監督らしくなかったからです。今回、ビデオで見ても、見たあとはこの衝撃に意識をとらわれました。通常の成瀬巳…
少し前に見た「銀座化粧」は、銀座裏のバーへ勤める女性(田中絹代)の日常を描いた作品でした。「女が階段を上がる時」も、ホステスものですが、同じ銀座でも、高級バーの「やとわれママ」を高峰秀子が演じています。 ■あらすじ トラックに轢かれて夫を亡く…
タイトルがあまりに地味ではないかと思う「おかあさん」(1952年公開)でしたが、成瀬監督の優れた特質がたくさんこめられた、傑作映画ではないでしょうか。映画がはじまるなり、大きな日本語の、四角い看板があちこちに掲げられた戦後の町並みが映り、舗装…
川端康成原作、映画「舞姫」(1951年)は、成瀬巳喜男に映画化の依頼があったとき、すでに新藤兼人によって脚本ができていたといいます。そのためでしょうか、シンプルな筋立てを、ディテール(細部)の手厚い映像表現で見せるのを得意とする成瀬作品としては…
友人からBSの成瀬特集を録画したビデオを借りて「銀座化粧」を見ることができました。1951年、東宝の作品です。主演は田中絹代。他にぼくが知っている俳優では香川京子と東野英治郎くらいでしょうか。しかし、東野英次郎はちょっと出てくるだけ。メインは田…
tougyouさんの「時よ止まれ! 僕たちはすることが一杯ある!! 」を訪問して、成瀬巳喜男監督の「乱れ雲」の感想を拝見しました。この映画「乱れ雲」は、あやまって夫を車で轢いてしまった加害者の青年(加山雄三)を、被害者の未亡人(司葉子)が愛すること…
■村川英編「成瀬巳喜男演出術」(ワイズ出版) 8月29日の続きです。○香川京子のインタビュー☆成瀬巳喜男の仕事風景 香川:現場はとにかく自然というか、叱られた覚えもないし、特に誉められもしないし、淡々として仕事を進められる感じです。本当に静かな方…
■村川英編「成瀬巳喜男演出術」(ワイズ出版) 成瀬巳喜男監督の作品に出演した俳優のインタビューを抜粋します。まずは高峰秀子氏から……。 ■高峰秀子のインタビューから ○成瀬巳喜男の音楽 ・・・成瀬さんの映画音楽に関しては、よく斎藤一郎さんが担当なさ…
今年は成瀬巳喜男監督の生誕100年記念、ということで名画座で特集が組まれたり、新たに石田朝也監督「記憶の現場」というドキュメンタリー映画が創られたり、いろいろな形で成瀬巳喜男という名前を目にしますね。成瀬映画で活躍された俳優さんなどが現場の様…
■中古智・蓮実重彦著「成瀬巳喜男の設計」(筑摩書房)成瀬巳喜男監督の作品で、長年美術監督をつとめた中古智(ちゅうこ・さとし)氏へ、蓮実重彦氏がインタビューしたものです。ぼくなどは、映画のなかで美術監督(映画のセットをデザインし、つくっていく…
成瀬映画の美術監督を務めた中古智氏により、成瀬巳喜男作品のセットづくりなどが詳細に語られる。 前半は日本映画黎明期のなかで美術監督がどのような役割を果たしたかが語られている。日本映画の成り立ちに関心のあるひとには、貴重なエピソードではないか…
今回の成瀬巳喜男生誕100年記念特集で、見ていない映画を5本見た。前回の特集11本とあわせると、この2年ほどで16本見たことになる。池袋の新文芸座では日替わりで映画が変わっていくので、見たくても日程があわないと見たいものが見られない。今回はやっと5…
池袋の新文芸座(モーニングショー)で、石田朝也監督の「成瀬巳喜男 記憶の現場」を見てきました。 俳優では、司葉子、草笛光子、小林桂樹(年をとりましたね)などが成瀬巳喜男の演出や思い出について語り、さらには当時の助監督、美術、証明、カメラのス…
朝仕事あけに池袋の新文芸座へ。今日は「晩菊」と「流れる」の2本立てだが、「流れる」は前回の成瀬巳喜男特集のときに見ているので、「晩菊」だけ見る。昭和30年代の日本を背景に、もと芸者の中年女性3人がそれぞれに現実に負けずに生きていく姿を、この人…
今日は成瀬映画特集、2回目。「放浪記」と「あに・いもうと」を見た。 ☆「放浪記」 ●1962年/東宝 ●出演:高峰秀子 林芙美子の原作を成瀬巳喜男が映画化。極度の貧困と男性運の悪さに苦しみながら、のたうつように生きていく主人公(高峰秀子)を、成瀬監督は…
池袋の新文芸座で成瀬巳喜男監督の「女の座」と「乱れ雲」の2本を見てきました。映画館は満員です。1回目の上映がすんでから、司葉子と小谷承靖監督のトーク・ショーもあったので、見てから帰りました。 ☆「乱れ雲」(写真) ■1967年/東宝 ■出演:司葉子、加…